1. 気分がアップする
季節性情動障害(SAD、冬季うつ)は実際に起こりうるもので、原因は憂鬱な冬の日にあると専門家は考えています。なぜなら、日照不足によって睡眠覚醒パターンや概日リズム(体内時計によって24時間周期で変動する肉体・精神・生理的な変化のこと)が狂ってしまうから。家にこもってばかりでは、気分も落ち込むし、イライラが溜まります。外に出て日に当たると、たとえ曇り空であっても、セロトニンやメラトニンのレベルをバランスよく保つことができるでしょう。
2. カロリーを消費する
冬場は特に、血のめぐりをよくするために外に出るメリットが倍増します。メリーランド大学の研究者らは、冬に屋外でエクササイズをすると、屋内で行ったときよりも40パーセントもカロリーを多く燃焼することを発見しました。寒い環境では、身体の中心部の体温を維持するのにより負担がかかるからです。
3. 自然と波長をあわせる
あまり人がいない場所に行けば、たとえば小径でキツネに遭遇したり、凍った池の上にカモの群れを見かけたりするかもしれません。こうした「自然とのふれあい」によって、人は神聖な気持ちになり、それが身体や精神面にもよい影響を与えると、『Vitamin N: The Essential Guide to a Nature-Rich Life』の著者リチャード・ルーブは述べています。
4. 免疫を亢進する
インフルエンザになるのはウイルスが原因で、寒さのせいではありません。寒さ、自然、エクササイズは、免疫機能を亢進し(ロシアの生化学者ボリス・トーキン)、血圧を下げ(千葉大学環境健康フィールド科学センター生理人類学者、宮崎良文)、集中力を高めます(「Psychological Science」誌)。
5. 脳の働きをよくする
「雪」も何か新しいことに挑戦するのによい口実に! いちばん近いスキー場に行ってクロスカントリー(カロリーをたくさん燃焼するスポーツ)にトライしたり、近くの自転車ショップではやりのファットバイク(雪の上でも走れる極太タイヤのマウンテンバイク)に試し乗りしたり。科学者いわく、大人になってから新たな身体的スキルを身につけると、運動調節をつかさどる脳の部位の働きが増大するそうです。
Tracy Ross/play-no-matter-how-cold-it-is 訳/Maya A. Kishida