そこで、楽に糖質オフをかなえられるのが「おから」だと、ダイエット外来医の工藤孝文先生は言います。
肥満症・糖尿病・漢方治療を専門とする工藤先生は、このおからパウダーでみずから25kgの減量に成功した経験があるのだそう。
そんな工藤先生の著書『おからパウダーで!ガマンしない糖質オフ』から、おからパウダーの秘密や上手な取り入れ方を見ていきましょう。
使いやすさ抜群の“おからパウダー”を味方に
最近注目が集まっているヘルシー食材のおからは、豆腐を作る過程でできる“しぼりかす”のこと。
かすとはいえ、食物繊維やタンパク質、必須アミノ酸など大豆の栄養素がしっかりと残っているため、豆製品の中でも栄養価の高さはダントツです。
工藤先生のおすすめは「おからパウダー」。脱水加工されているため常温で数か月保存OK、ほぼ無味無臭でクセが少なく、いろいろな料理に手軽に使えるのだそう。
粉の細かさによって、あらめと細かめの2タイプがあり、袋入りや使い切りのスティック入りなど、商品もさまざま。料理や好みによって使い分けができます。
糖質は小麦粉の約1/9。しかも腹持ちよし!
糖質制限ダイエットにおからパウダーを取り入れるメリットは、大きく3つ。
糖質量が激減し、あきらめていた料理も食べられること、豊富な食物繊維で血糖値の急上昇や脂肪のため込みをブロックできること、たっぷりのタンパク質で基礎代謝をアップし、やせる体へ導くことです。
しかも、おからパウダーは胃の中で膨張するので、満腹感が得られやすく、腹もちもバツグン。腸内環境をととのえて便秘を解消し、ポッコリお腹の改善にも役立ちます。
また最近の研究で、おからには、食欲抑制効果や中性脂肪を減らす成分が含まれていることもわかってきています。
『おからパウダーで!ガマンしない糖質オフ』10ページより引用
小麦粉と比べると、おからパウダーの糖質は約1/9、食物繊維は約17倍、たんぱく質は約3倍の量とのこと。小麦粉を使う料理で小麦粉をおからパウダーに置き換えれば、健康的なダイエットが望めそうです。
一日に摂る量の目安は、大さじ3杯
おからパウダーを使いこなすポイントは、摂取量。
厳密なルールはないものの、体調をみながら一日に大さじ1〜3杯(大さじ1は4g相当)を目安にスタートしましょう。
これ以上とっても問題はありませんが、大量にとればやせる効果がアップするというものではなく、栄養バランスが乱れることもあるので適量を心がけてください。
『おからパウダーで!ガマンしない糖質オフ』15ページより引用
妊娠中や婦人科系疾患、腎疾患ある人は医師に必ず相談をし、大豆アレルギーを持つ人は避ける必要があります。
また、おからパウダーは水分を含んで膨らむ性質があるため、あわせてコップ1~2杯の水を飲むといいのだとか。個人差はあるけれど、十分に水分を摂らないと便秘になることも。胃腸が弱い人は少量から始め、徐々に量を増やすことをおすすめします。
3週間でウエスト-5cmはうれしい
おからパウダーとヨーグルトは、ダイエット&腸活の最強の組み合わせだと工藤先生。毎朝おからヨーグルトを食べる実験では、排便量と回数が増え、半数の人が3週間で5cm以上もおなかまわりが減っています。
血糖値の急激な上昇を抑えて余分な脂肪を体にため込むことを防ぐほか、腸内環境をととのえて便秘を改善し、ぽっこりおなかの解消にも役立ちます。
『おからパウダーで!ガマンしない糖質オフ』16ページより引用
ヨーグルトに混ぜる以外にも、コーヒーに入れたり、揚げ物の衣として使ったり。主食やおかず、おやつまで、本書ではおからを使ったレシピが幅広く紹介されています。
おからパウダーで! ガマンしない糖質オフ ― 主食 揚げ物 おやつ あきらめていた料理も食べてOK (主婦の友生活シリーズ)
950円
おからパウダーのこと、もっと知りたい!
ダイエットにおからパウダーがよいのはなぜ? 気になる健康パワー
工藤孝文(くどう・たかふみ)先生
ダイエット外来・糖尿病内科・漢方医。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、糖尿病・肥満症・漢方治療を専門とし、NHK「ガッテン!」、日本テレビ「世界一受けたい授業」、フジテレビ「ホンマでっか⁉︎TV」に肥満治療評論家・漢方治療評論家として出演するなど、メディア出演多数。著書に『医師が認めた最強の漢方薬「人参養栄夢」』(あさ出版)など。
image via shutterstock