年初に目標を設定した人も多いでしょう。しかし、次はどう実現するかが大切です。目標は大きく掲げがちですが、一番いいのは、最初は小さいところから取り組んで、自分に合った形で進めることです。
「段階的な改善は積み上げていけば、とても強力です。1週間で1%改善できれば、1年間なら67%の改善です。すごくないですか」というのは、NASA認定のパーソナルトレーナーで、ロサンゼルスの「Arena Fitness」のオーナー、ジョナサン・アルザスさん。
また、「決心を固めたら、成功までやり遂げられるのは、あなた一人だけだと肝に銘じてください」と、理学療法博士のユーマ・ゴールドバーグさんはいいます。
「研究によると、自発的なモチベーションのある人は、ひとつのタスクにこだわり、より多くの時間を投資し、よりよく進めようとします。他の人の“こうあるべき”を気にせず、あなたにとって一番重要なことに基づいて決心してください」と、ユーマさん。
今回は、あなたが心に決めたことを日常のルーティーンに定着させるための具体的なアイデアをご紹介します。
1. 食べ物を量る
食べるものすべての重さを量れといっているわけではありません。でも、もしあなたが食べ物に対する基準が緩くなっていることに苦しんでいるなら、いま使っている重量計や計量カップ、スプーンから離れてみましょう。
「今月は、一食分の分量を正確に量ってみましょう」というのは、フロリダ州の登録栄養士、認定パーソナルトレーナーのマリヤン・ウォルシュさんです。
「それをずっと続けるわけではありませんが、自分が思っている量と、実際食べている量の違いがわかるはず。一度自分の基準量がわかれば、年間通してポーションコントロール(食べ物の分量調整)に役立てられるでしょう」(ウォルシュさん)
2. おやつを片付ける
つまり、視界の外、心の外へ、ということ。コーネル大学の研究によると、テーブルの上にスナックを置く女性は、置かない女性に比べ平均して、体重が約900g重いそうです。
「シリアル、菓子パン、クッキーその他の魅惑的なスナックは、すべてテーブルから片付けます」というのは、ニューヨークの認定ホリスティック栄養士のサマー・レイン・オークスさん。
「代わりにフルーツボウルを置き、オレンジ、リンゴ、洋ナシ、キウイフルーツ、または、好みの果物でいっぱいにしてみて」と、オークスさんは話します。
3. 低炭水化物野菜を摂る
制限するのではなく、食事にもっとよい食べ物、より多くのビタミン、ミネラル、食物繊維を取り入れていきます。
「昼食と夕食にブロッコリー、ニンジン、キュウリ、ズッキーニなどの非デンプン質の野菜を含めるようにしてみましょう。新鮮なカット済、冷凍(レンジ蒸し)、缶詰の低ナトリウム野菜をストックしておくのが、近道です」と、ニューヨークの理学修士、登録栄養士、州認定栄養士のミシェル・ハイマンさん。
サウスカロライナ州の登録栄養士 エリザベス・ハギンスさんは、このプランを視覚的に実行するためにお皿を区分けすることをすすめます。
ハギンズさんは、「お皿の1/3から1/2は低炭水化物の野菜で、次に低脂肪のタンパク質とデンプン質を。それぞれ1/4ずつです」と説明します。
4. 水の摂取の記録をつける
「もし昼下がりにエネルギーが落ち込んできたなら、軽くつまむ前に水分を摂るようにしましょう。ただのどが渇いているだけかもしれません」というのは、シカゴの登録栄養士、公衆衛生学修士であるマヤ・F・バックさんです。
「もし1日を通して水を飲むのが大変なら、朝のグラス1杯から始め、さらに詰め替え可能なボトルに入れて持ち歩きます。もし変化をつけたいなら、炭酸入りやフルーツや野菜を入れた水をローテーションしてみては」(バックさん)
カリフォルニアの認定クロスフィットコーチ、アンディ・ペトラネックさんはスケジュールを立てることをすすめています。「朝のグラス1杯の後、携帯で3時間後にタイマーを設定。それを繰り返します。アラームが鳴るまでの間に水を飲んでいなければ、そのタイミングで約560mLを摂ります」
5. 緊急用の軽食を持ち歩く
ヘルシーな軽食を車の小物入れや財布、ジムのバッグにキープしておけば空腹と食べ過ぎも心配なし。登録栄養士、理学修士のキャサリン・ブルッキングさんによると、これはカロリーセーブだけでなく、ドライブスルーや自販機を使うよりも節約になるそう。
「お手軽なのはバナナ、リンゴ、洋ナシなど持ち歩きに便利なもの。私は外出するときゆで卵を2〜3個持って出るのが好きです。卵1個はたった70kcalでタンパク質が6g。食間の満腹感をキープしてくれます」(ブルッキングさん)
ハイマンさんも同意見で低脂肪のギリシャヨーグルト、ポップコーン、ナッツ類を常備しているそう。
6. 栄養のグレードアップを1食から
「メニューを何か変える前に、ひとつの食事もしくは軽食を磨くことから始め、栄養のグレードアップを意識します」と、栄養サイト「80 Twenty Nutrition」を運営するクリスティー・ブリセットさん(理系修士で、登録栄養士)はいいます。
朝食にいつもオートミールを食べているなら、免疫システムを強化するために、ビタミンCが豊富なブルーベリー1杯をトッピングします。スクランブルエッグには、心臓にヘルシーで、リコピン豊富な角切りトマトを加えます。
「食事や軽食に、野菜や果物を加え続けていれば、どんどん野菜や果物を食事に入れ込むことができます。数か月後には以前よりはるかに多く野菜や果物を摂るように。すると、いつしかやめられなくなります」と、ブリセットさん。
7. ランチをその日一番の食事にする
「軽いランチ」という言葉はやめていいです、とフロリダの登録栄養士、ナンシー・ウッドベリーさんはいいます。カロリーと健康を両立するには、カロリー摂取を日中多めにシフトします。栄養豊富な朝食から始め、一番カロリー豊富な食事は、昼食に。
「代謝は体内時計と結びついています。夜間は、成長ホルモンや細胞の修復が優先されるため、インスリン感受性が減少します。研究によると、同じ食事を食べても、夜間だと昼間より血糖値が上がりやすいそうです。時間が経つにつれて、血糖値の急上昇は2型糖尿病のリスクを高める可能性があります」(ウッドベリーさん)
8. 午後8時までにキッチンを閉める
可能であれば、就寝前の約3時間は食べないようにします。「身体は、夜間に休息と自己修復の準備をするため、代謝は遅くなり、食べ物は異なった処理をされます。理にかなった時間にバランスの取れた夕食をとり、その日の食事を終えるのがベスト」と、ゴールドバーグさん。
夜に口が寂しくなったら、どうすればよい? 「そこは、自分自身に聞いてみること。空腹なのか、喉が渇くのか、退屈なのかストレスがあるのか、それとも別の感情か。無意識に何かつまんでしまわないよう、リラックスできる活動を少なくとも3つ、書き出してみては」と、ハイマンさんは話しています。
たとえば、風呂に入る、ネイルをする、本か雑誌を読む、パズルをする……などが、おすすめです。
9. 1日3回、歯を磨く
口内の健康は身体の健康。「お口の健康と身体全体の健康が、多くの面でつながっていることは、あまり知られていません」と、ポートランドの矯正歯科の主任歯科医で最高医務責任者ジェフリー・シュリッツァーさんはいいます。
1日3回は歯を磨き(柔らかい毛の歯ブラシと、フッ素入りの歯みがき粉で)、1日1回、フロスを使って炎症を減らし、歯周病やその他多くの病気を予防します。
「過去15年、歯周病が引き起こす慢性的な炎症を減らせば、糖尿病、心臓や全体的な健康にもよい影響を与える可能性があることが、多くの研究でわかっています」(シュリッツァーさん)
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