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心臓手術を受けたミック・ジャガーさん、回復は早いの?
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心臓手術を受けたミック・ジャガーさん、回復は早いの?

2019-04-28 07:30
    ミック・ジャガー

    2019年4月4日、ローリング・ストーンズのボーカリスト、ミック・ジャガーさん(75歳)が心臓弁を交換する手術を受けました

    ミックは北米のストーンズ「No Filter」ツアーをキャンセルすることになり、「とてもショックで残念」とコメントを発表。一方で、手術の翌日にはフェイスブックで、次のようなファンからの応援への感謝も述べています。

    「みんな、応援メッセージをありがとう。今は、前よりはるかにいい気分だし、快方に向かっている。それから素晴らしい仕事をしてくれる病院のスタッフみんなにも、とても感謝」

    同じ病気で、50歳で夭折したケースも……

    image via shutterstock

    ミックの弟、クリスさんはイギリスの大衆日曜紙『The Sunday People』の最近のインタビューで、「ミックは、生きていることができて幸運」と思いを述べています。「なぜなら検診で判明した症状は、イギリスのロックバンド、ザ・クラッシュのボーカリストだったジョー・ストラマーが、50歳で命を落とすことになった心臓の問題と同じだったのだから」と。

    「ミックは大丈夫。彼と話したけど……いい調子だよ。検診でたまたま判ったのさ。そしてジョーもそうだったように、これは誰にでも起こる可能性のあるものだ。犬の散歩から戻って、ソファに倒れ込んでいるのを奥さんが見つけたんだ。同じ心臓弁の問題を抱えていたジョーのお父さんも、それで亡くなっている。遺伝だった。ミックの場合は、検診で見つかったわけだけれど」(クリスさん)

    検診で、心臓の問題が見つかった!

    クリスさんは、この心臓の問題のせいでミックはしばらく休みを取って、ツアーの残りを延期する気になったのではないかと考えている。幸い、ミックの手術後の経過は順調で、今は十分に休んで完全に回復するための時間を取っているところ。

    『ビルボード』誌によると、「No Filter」ツアーはミックが完全に回復してから新たな日程を発表して、7月に再開する予定。では、心臓弁を交換する手術(「心臓弁置換術」と呼ばれます)とは具体的にどんなことをするのでしょう?

    心臓弁の手術がどのように行われるのか、リスクはあるのか、そして回復経過はどのようになるのか、医師から説明をしていただきました。

    心臓弁の手術ってどんなもの?

    image via shutterstock

    アメリカの有名な総合病院、メイヨー・クリニックによると、“心臓弁の手術”とは、心臓の中で、血液が正しい方向に流れるようにしている4つの“弁”のひとつに、問題が起きた場合に行うもの。それぞれの弁には、心臓が1回鼓動するたびに開閉するフタ(フラップ)があり、ちゃんと開閉しないと、心臓と身体をめぐる血液の流れがさまたげられてしまいます

    「そこで、問題が起きた弁を修復するか交換する手術を行うわけです。胸郭を開いて行うものから、もっと身体への負担が少ない手術まで、いくつか方法があります」とクリーブランド・クリニックの新しい心臓センターの胸部外科部長、マーク・ギリノフ医師。

    また、アメリカ心臓協会(AHA)によると、心臓弁の交換にも、機械式の弁を入れる(機械弁)、人間または動物のドナー弁を入れる(生体弁)、4つの弁のうち健康な弁を“借りて”問題のある弁の位置に動かす、などの選択肢があるそう。

    「手術にかかる時間は、どの方法にするかによりますが、カテーテルを使った弁の交換手術でおよそ1時間、もっと標準的な手術方法では4時間かかります」(ギリノフ医師)

    心臓弁の手術のリスクは?

    image via shutterstock

    心臓弁の手術中や手術後には、確かにいろいろな症状が起きる危険があり、重大な場合も。メイヨー・クリニックによると、次のようなリスクがあります。

    出血 心臓発作 感染症 交換した弁がちゃんと機能しない 不整脈 脳卒中

    「このような合併症はすべて、命にかかわる恐れがあります。でも、経験豊富な医療センターで手術を受ければ、リスクは普通、かなり低いものです」とギリノフ医師。「手術を乗り切れない確率は、100人に1人未満でしょう」

    心臓弁の手術後は、どんな風に回復するの?

    image via shutterstock

    ギリノフ医師によると、たいていは集中治療室で1日ほど過ごします。その後、普通の病室に移されて、術後経過の観察と痛み管理に数日間かかります。

    全般的に、回復までにはカテーテルを使った手術(ミックもこのタイプだったとか)でおよそ2週間、ロボットを使った手術で3〜4週間、胸郭を開く手術では6〜8週間ですが、いずれにしても、「数日以内に自由に歩けるまでになるでしょう」と、ギリノフ医師は説明します。

    ミックは、できるだけ早くステージに戻りたいと明言していますが、ギリノフ医師によると、その可能性はあるそう。もちろん若い人の方が、ミックくらいの年齢よりも早期に心臓弁手術から回復する傾向がありますが、さすがミック・ジャガー。「かなりよい状態です」と、ギリノフ医師は指摘しているのです。

    回復は良好。毎日歩くのがおすすめ

    それでも、「元の生活に本当に戻れるまで回復するには、丸1か月はかかります。ただし、家に戻ると、これまでの生活の80〜85%は元通りにできますと患者に言っています」と、ニューヨークのマウント・サイナイ・セント・ルークス病院の動脈手術部長、ガブリエレ・ディ・ルオッツォ医師は説明します。

    そして、退院後は活動的にして、毎日歩くようにアドバイスしているそう。「3〜4週間後に診察を受けに来るときまでに、1日3キロ歩くようになっていてほしいと思います」(ディ・ルオッツォ医師)。ミックくらい、もともと“超”活動的な人が、100%回復するにはもう少し時間がかかるかもしれませんが、それでもすぐにステージに復帰してくれそうですね。

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    Korin Miller/Mick Jagger Just Underwent Heart Surgery: What Does Recovery Look Like
    訳/STELLA MEDIX Ltd.

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2019/04/189358pvn_mick.html
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