人はなぜ脇汗をかくのでしょう? そして、なぜ不快な臭いが出たり、シミができるの?
前回は、脇汗のかきやすい人の特徴などをアメリカの医師らに聞きました。今回は、いやな脇汗を抑えるための方法や、人目につきにくくする方法をまとめます。
1. 制汗剤
image via shutterstock汗を抑えるには、手始めとして制汗剤がよさそう(デオドラントは汗の臭いを隠すだけで、発汗を止めたり予防したりはしません)。
「制汗剤にはアルミニウム塩が配合されていて、これが汗と反応して一時的に汗腺をふさぐために汗が出なくなります」と、エリクソンさんは説明します。市販の制汗剤には、通常レベル、臨床レベル、処方薬レベルなどいろいろな強さがあります(強さを決めているのは使われているアルミニウム塩の量だけです)。
2. ボトックス
image via shutterstockもうひとつの選択肢がボトックス注射。アメリカ皮膚科学会(AAD)によると、脇の下にボトックス注射すると、発汗を刺激する化学物質のはたらきを妨害して、最大6か月間、過剰な発汗を緩和できるそう。
「重い多汗症の場合、汗腺を外科手術で取り除く方法もあります」とオヌガさんは説明します。
3. 経口薬
image via shutterstock多汗の治療には経口薬もすすめられるかもしれません。発汗を誘発する“メッセンジャー化学物質”が汗腺に到達するのを邪魔する、“抗コリン薬”がいちばん一般的。
でも、経口薬は脇の下だけでなく全身に作用しますから、ドライマウスや便秘、目のかすみなど多くの副作用が出る可能性があります。
4. ミラドライ(miraDry)
image via shutterstock電磁波のエネルギーにより脇の下の汗腺の機能を低下させる方法です。脇の下の汗腺が機能しなくても、汗が出ないために身体が急にオーバーヒートするような事態にはなりません。
「汗腺は全身にありますから、どこかの汗腺を少し取り除いても、体温調節の能力には影響しないのです」。国際多汗症協会(IHHS)の創設役員会メンバーで医師のディー・アンナ・グレイザーさんが以前に『プリベンション』誌で解説しています。
ミラドライは日本でも行っている医療機関がありますが、健康保険は適用されません。
脇汗を隠すには
image via shutterstock脇の下の汗染みを隠しても多汗は治りませんが、自分に適した治療を決めるまで、人目を気にしないで過ごせるようにはなるはず。「脇汗パッドは、汗が服に染み込んで見えてしまうのを防ぐよい方法」とエリクソンさんは勧めています。
濃い色の服は汗染みが目立たないので、黒や紺色の服を着るのも手。同様に、ゆったりした服も、皮膚と接触して汗を吸収する割合が少なくなります。
汗のケアはしっかりと
ストレスが原因で臭ってるかも。緊張すると皮膚ガスが出るそうです
Marygrace Taylor/How to Get Rid of Sweaty Armpits ASAP, According to Doctors
訳/STELLA MEDIX Ltd.