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わが家の「いつものあれ」。名もないおかず「鶏肉と大根を煮たもの」
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わが家の「いつものあれ」。名もないおかず「鶏肉と大根を煮たもの」

2021-11-26 18:00
    料理家・松本日奈さんが、台所を中心にまわる日常や「おいしい」に関わるモノやコト、台所仕事の負担を軽くして楽しいものにかえる“ひと工夫”をつづる連載「テーブルに ひと工夫」。

    前回の「肉じゃが」に続き、今回も松本家の定番料理を紹介します。

    家族が「いつものあれ」でわかってしまう

    今回ご紹介するのは、定番料理と言うよりむしろ「目隠しをしてでも作れるんじゃないか」というほど、何も考えずに作ることができるひと皿です。

    鶏肉と大根を煮たものですが、この料理には名前がなく、家族みんなが「いつものあれ」でわかってくれます(笑)。考えてみると、家庭料理には名前のないものが多いですよね。

    この料理の主役は鶏肉と大根。鶏肉は手羽元でも手羽中でもぶつ切りでもいいですが、とにかく骨つきを。肉のやわらかさと旨味のあるスープが楽しめる“ごちそう”になるからです。

    名もない料理「鶏肉と大根を煮たもの」の作り方

    ひと通りいただいたら、炊き立てのごはんや玄米ごはんをひと匙、澄んだスープに落とし、 ふやけないうちにさっとすくって口に入れると「ああ、おいしい」としみじみ。

    作り方はとても簡単。

    (1)厚手の鍋に鶏肉を入れ、酒(白ワインでもよい)と水をひたひたに入れ、中火で煮立たせる。酒と水の量はぜいたくに1対1水でも、酒を50ccほどにしてあとは水でもよい。
    (2)灰汁が気になったらすくい、蓋をして弱火で10分ほど煮る。
    (3)鶏肉をそっと脇に寄せ、大根を入れる。中火で煮立たせたら、蓋をして弱火で10分ほど煮る。火を止めて休ませる。

    休ませている間に、鶏肉はほろっと崩れるほどやわらか〜くなってくれます。夕食前に再び火を入れて、 味つけはおなかと相談して決めます。

    シンプルに潔く塩のみの調味でいただくことが一番多いですが、白醤油で調味する日もあれば、ローリエやハーブで香りを加えたり、昆布やにんにく、生姜で風味をつけたり。ナンプラーとも相性がいいですよ。仕上げにごま油やオリーブオイルをまわしかけても、食べる直前にかぼすをキュッと絞ってもおいしいです。

    大根の他に、じゃがいもや人参、セロリ、れんこんや白菜を入れるのもあり。とにかく何をしても大らかに受け入れてくれる、ふところの深い料理です。

    次回は、魚を使ったわが家のひと皿をご紹介したいと思います。

    松本日奈(まつもと・ひな)
    料理家。北イタリア留学中に現地の料理人やマンマから料理を学ぶ。オリーブオイルや白バルサミコなどの調味料を使い、シンプルで素材を生かした家庭料理を提案。レシピ開発やケータリング、ひな弁と活動の幅を広げる。自宅などで開催する料理教室は毎回キャンセル待ちになるほどの人気ぶり。目黒区鷹番にある食材店「ラ・プティット・エピスリー」を営む夫、ふたりの娘、愛犬と暮らす。インスタグラム

    写真・文/松本日奈

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2021/11/table_11.html
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