仕事の忙しさやストレスなどの影響で、病院に行くほどではないけれど体調がすぐれないという時がありますよね。気になる症状を薬に頼らずにどうにかしたいと思った時は、自然療法を取り入れるのがおすすめです。
ホリスティックケアを実践している医師・降矢英成氏の書籍『カラダとココロの自然療法 』は女性に起こりがちな症状別に、適した自然療法によるセルフケアの方法がひとめでわかる便利な1冊。これから自然療法を取り入れてみたいという人にはぴったりです。
そもそも「ホリスティックケアって何?」という人のためにちょっとご説明。降矢氏によると、ホリスティックとは
「すべての関係性を"ひとつ=私"と捉えて、本当の健康を手に入れること」
心臓、胃腸、肺、筋肉......といった人間を形成する一部分だけに対処するのではなく、心、体、思考、精神、環境などの私たちをとりまく、あらゆる面に目を向けてケアすることだそうです。
ストレスによって体に影響が出てくると、「体と心はつながっているんだなぁ......」と実感しますよね。西洋医学は病気をピンポイントに治すものなので、心のケアをしつつ症状を改善したい場合には、自然療法がより効果を発揮する場合があるのだと思います。
ここで紹介されている主な自然療法は以下の4つ。
・アロマテラピー
植物に含まれる芳香成分を抽出し、凝縮した精油をボディケアや美容、リラクゼーションなどに活用する。
・ハーブ
邦訳では「薬草」や「香草」と呼ばれるハーブ。その薬効成分を健康維持のために活用するものをメディカルハーブと呼ぶ。
・フラワーレメディ
野生の花などから作ったエキス数滴を心の状態に合わせて飲み、イライラ、不安、ショック...といった感情をケアする。
・ツボ押し
骨や筋肉、神経、内臓などの間にある「経絡」にアクセスするツボを刺激することで「気・血・水」の循環の滞りを解消する。
それらが症状別に以下のような形で紹介されています。
疲労感
・ハーブティーを飲む
ダンディライオン(肝臓を強化し、血液や組織を浄化)+ペパーミント(イライラした気持ちを鎮め、頭をすっきり)
・アロマで芳香浴
グレープフルーツ(交感神経を刺激してリフレッシュ)+ローズマリー(筋肉疲労を和らげてリフレッシュ)
・フラワーレメディを服用
オリーブ(肉体的にも精神的にも消耗して疲れ切った時に)
肩こり
・ハーブティーを飲む
ハイビスカス(疲労回復、代謝を高める)+ローズヒップ(免疫力の強化、抗炎・抗酸化作用)
・アロマでタオル湿布(お湯に精油をたらして)
ラベンダー(鎮痛・鎮静作用)
・ツボを押す
天柱(首のうしろ)、肩井(首の付け根と肩の間)
生理痛
・ハーブティーを飲む
ラズベリーリーフ(子宮強壮、骨盤周辺の筋肉調整)+パッションフラワー(鎮痛、緊張を和らげる)
・アロマでマッサージ(オイルで希釈して)
クラリセージ(ホルモン調節、子宮強壮)
・ツボを押す
気海(おへその下)、血海(ひざの上の内側)
アロマの湿布やマッサージの詳しいやり方やツボの場所を知りたい方は本書を見てみて下さいね。可愛らしいイラスト入りでわかりやすく解説されています。
上記以外にも、眼精疲労、便秘、むくみ、不眠、イライラ、憂うつなど、34種類の症状について紹介されています。
生き生きとした毎日を送るために体と心が発しているSOSに目を向けて、早めに自然療法でケア。そんな暮らしを実践したいものです!
「カラダとココロの自然療法」
定価:本体1,000円+税
発売元:えい出版社
photo by Thinkstock/Getty Images
(中澤小百合)