例年以上に広い範囲で猛暑が見込まれる今年の夏。どうしても食が進まなかったり、夜になかなか寝付けなくて寝不足の日が続いたりしている人も多いはず。
そこで、栄養士でフードスペシャリストの阪田かなえさんに、つらい夏バテの症状に効果のある食材を教えていただきました!
「夏バテは、暑さ、湿気により通常よりも体が多く代謝し、疲労物質がたまりやすくなることにより起こる症状。これを緩和するためには、代謝を促進し、疲労の原因である乳酸を減らす食材をとることが大切です」
と阪田さん。具体的には下記のような食材だそう。
代謝を促進する栄養素と食材
・ビタミンB群
B群の中でも特にビタミンB1は、糖質を代謝しエネルギーに変換するのに役立ちます。これが不足すると糖質を全てエネルギーに変えることができず、「乳酸」すなわち疲労物質として体内に蓄積されてしまうのです。特に夏は積極的に摂取したい栄養素です。
<多く含まれる食材>
豚肉、ごま、ウナギ、大豆、かつお、玄米など
・硫化アリル
ビタミンB1の吸収を高める働きがあるため、上記の食材と同時に摂取すると◎。香味があるため食欲の増進にもつながります。
<多く含まれる食材>
玉ねぎ、長ねぎ、にら、ニンニク、生姜など
・クエン酸
新陳代謝を促進し、疲労物質の乳酸を減少させる働きがあります。
<多く含まれる食材>
梅干、レモン、キウイフルーツ、柑橘類など
さらに坂田さんは、
「代謝を促進するという意味では血行を良くすることも重要。大豆類、うなぎ、かぼちゃや卵などに多く含まれるビタミンEは夏冷えにも効果がありますし、細胞の老化も防いでくれます。また、血管を拡張すると同時に、発汗作用を促して新陳代謝を活発にする香辛料も積極的に摂取すると良いですね」
とも話してくれました。
毎日暑い日が続くと、あっさりした食事で済ませてしまいがちですが、今回ご紹介した食材を意識的に取り入れることで、元気に夏を乗り切りたいですね!
[おうちで作る最高の食卓♪ 栄養士かなえの「喜ばれごはん」]
photo by Thinkstock/Getty Images
(齋藤実央)