部屋に植物があると心が癒されるだけでなく、光合成によって酸素が増えたり、葉から水分を蒸発させて湿度を保ってくれたりと、部屋の空気を快適にしてくれます。ほかにもNASAの研究によって、さらにうれしい効果がわかったそうです。
植物が室内の有害物質を浄化私たちが日々過ごしている住居やオフィスなどの室内空間には、壁や天井などから、ホルムアルデヒドやベンゼン、トリクロロエチレンといった有害な化学物質 が、ごく微量ですが放出され続けています。それらによって炎症やめまい、かゆみなどを起こすのがシックハウス症候群です。
なんでも、植物にはそのような空気中の化学物質を浄化する力があるということが、NASAで認められたそうです。そのしくみを簡単に説明すると、葉の気孔から有害物質を含んだ空気を取り込み、その30%を葉で吸収。残りの70%は根に運ばれ、根のまわりにいる微生物が吸収分解します。
空気の浄化力が高い「エコ・プラント」NASAではその研究結果から、とりわけ空気清浄の能力に優れた植物50種を「エコ・プラント」と名付けています。そのなかでも育てやすいのがこちらです。
・サンセベリア
マイナスイオンの放出量が多いことでも人気の観葉植物。乾燥に強くて病気が少なく、管理が簡単なので初心者にも向いています。
・ドラセナ
「幸福の木」の名前でも親しまれている観葉植物です。多少寒さに弱いのですが、丈夫な性質で育てやすく、日本の気候に合うといわれています。
・ポトス
少ない光でも育つため、室内の栽培に向いている植物です。比較的、大きく成長します。
今は効果の高い空気清浄機もたくさんありますが、室内の空気がきれいになる代わりに電気を使うことで大気が汚染されることに、どこか矛盾を感じていました。できるだけ植物などの力を借りて、自然なかたちの暮らしを実践できればと思っています。
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(杉本真奈美)