ただ、これが慢性化して、お金がないのに不要な物を買い続けてしまう状態に陥ったら、それはもはや買物に依存している状態といえます。特に、この症状にかかる人の約80%が、女性だとされているようです。
買物依存の状態について、「psychologies.com」ではこう説明されています。
金持ちのシンボルともいえる車や宝石に、お金があまりないにも関わらずお金を費やし続けることは、一方で女性としてのアイデンティティを見せたいという思いや、もう一方では権力や力を求めている場合に起こります。そしてこれは、自己イメージの悪さにもつながっていきます。
「psychologies.com」より引用
同様に、買物依存になってしまう人は、自己イメージが悪いことが原因ともされています。つまり、自分への評価が低く、自己嫌悪感を抱きやすかったり、マイナスの感情を抱きやすかったりする傾向にあるようです。
おしゃれなものに囲まれて、店員が自分を褒めてくれる店内では、自分が「肯定されている」という喜びとともに、なんとなく気持ちが大きくなってしまうのが人間です。
でも、「それは自分が本当に求めるものなのか」「自分はその代金を余裕をもって払えるのか」「この買物によって自分は経済的につらくならないか」というように、自分を「思いやる」時間をとり、余分な出費に歯止めをかける必要があるのです。
買物依存は、物であふれている世の中では、誰にでも起こり得ることかも知れません。ある日何かがきっかけで、越えてはならない一線を越えてしまったら、後は見えない自分の欲求を満たし続けるためにカードを使い続けてしまうといいます。
大切なのは、買い物をする前に「迷う慎重さ」。また、毎月いくらまで買い物に使う、と上限を決めること。そして、自分のこころを物で埋めてあげるのではなく、日頃から自分を褒めてあげたり、肯定的に自分を捉えてあげたりと、良い自己イメージを築いていくことこそが大切だといえます。
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