こんにちは。マリアージュカウンセラーの斎藤芳乃です。
生涯を通じて、ずっと一緒にいられるカップルの特徴のひとつに「心を開きあえる関係性」というものがあります。あなたが彼といるとき、彼があなたといるとき、お互いに「自分はパートナーに理解してもらえている」と感じる安心感は、人生の何物にも代えがたい喜びです。
今回は、お互いに心を開きあえる親密な関係性を築いていくための3つの効果的な心がけについてお伝えしていきます。
●相手に合わせて自己開示するお互いが心を開き合える関係性のために必要な、まずひとつめが、自己開示です。
ここでの自己開示とは、「普段は人に言わないような内面に触れること」で、かつ「共感できる話題」を相手のペースに合わせて伝えていくということです。
たとえば、相手が落ちこんでいたときに、ただ励ますだけではなく、「私も同じような状況で、とても苦しいときがあったの」と、自分の苦しかった過去の話をして、相手の反応を待ちながら、つらい気持ちに共感することで、関係性は育っていきます。
あるいは、一緒にいて楽しい、嬉しいというときは、「いままで誰にも伝えたことがないけれど、昔からこんなことに思っていたから、楽しさを分かちあえて嬉しい」と伝えることでも関係性は育っていきます。「他の人には話さない想い」を相手と味わいながら伝えてみるんですね。
人は、心で共感しあえたときや、他の人とは違う「特別感」を感じられたとき、お互いの心を受けいれあっていけるようになります。最初から自己開示してしまうと重い女になってしまう危険性がありますので、相手のペースを守っていくことでより親密になっていくことができます。
●いつもポジティブな刺激を与えるたとえば、「この人と一緒にいると、なんだかいつも楽しい経験ができる」、「つらいときも前向きな気持ちになれるので、心が楽になる」、「いつも穏やかな雰囲気なので、一緒にいて落ち着く」など、人は「相手から与えられる時間の質」によって、その人への愛情や親密感を増やします。
そのため普段から、あなたが感じた美しいものの話をしたり、彼のことを励ましたり、共感したり、あるいは一緒に何かすることを提案したりすることで、その時間の質は高まっていきますし、「この人と一緒ならいつも○○の経験ができる」という信頼を揺るぎなく育てていくことができます。すると、今度は彼のほうからあなたに対して心を開いてくれる頻度も増えていくんですね。
人との関係は、「おたがいの体験の積みかさね」でできあがります。
自分自身を良い意味でコントロールすることで、このように良い方向に影響力を持っていくことができるんですね。
心を開きあえる関係を育てていくときに大切なことが、「相手に無理に何かをさせようとするのではなく、自然にそう思ってもらえるような自分に、自分自身でなっていこうとする主体性」です。
人と人との関係は、おたがいの態度や、お互いの在り方が引きあってできあがっていきます。そのため、相手を無理に変えようとすれば、お互いがそのような関係性になってしまいますので、そうではなく、自分自身が在り方を変えることで、相手の態度が自然と変わっていく......というやり方が、相手の心に負担をかけません。
女性は恋愛で焦るとどうしても、「はやく好きになってほしい」「早く近づきたい」と思ってしまいがちですが、パートナーシップとは本来、人生をかけてのものですから、じっくりと腰を据えて育てていきましょう。
「北風と太陽」という童話があるように、相手を変えようとせずに温かい関わりができるようになったとき、あなたの愛する人も心を開いてくれるでしょう。
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