きっと誰もが持っている理想の自分像。とくに女性は、男性と比べて「完璧な自分でありたい」という気持ちが強いそう。まわりの女性と自分を比較しては「私にはここが足りていない」とマイナスに感じて、自分にダメ出しをしてしまうこともあるかもしれません。
自分への評価はオブラートに包むくらいがちょうどいい現代のカウンセリングに大きな影響をあたえた心理学者のカール・ロジャーズ博士は、理想の自分と実際の自分のギャップを埋めていくこと(自己一致)により、こころが調和されると提言しています。
人は元気を失っている時にはとくに、理想の自分と実際の自分とのギャップから心的ストレスを抱えてしまいます。 これは自分に対する厳し過ぎる評価が原因です。本来、自分への評価はオブラートに包むくらいがちょうどいいのですが、人は落ち込んでいるときほど、自分を厳しく見てしまう傾向にあります。
「Sofia University」より翻訳引用
向上心があるからこそ生まれる心の葛藤。でもこれではさらに落ち込んでしまって悪循環です。
理想のわたしと今のわたし実際、まわりの人々はあなたをどう見ているのでしょうか? そして、理想の自分にはどれくらい近づけているのでしょう。そのことが確認できたら、もっと肯定的に自分を見つめることができそうです。
自己一致度を確認できるエクササイズ
1.実際の自分
自分を表現する言葉を書き出す。まわりから見た自分ではなく、自分が思う自分について思い浮かぶ言葉を書き出す。例:温厚、注意深い、誰とでもすぐに打ち解ける、など。
2.まわりから見た自分
親しい友人に協力してもらい、友人からみた自分を書き出してもらいます。「あなたのここが素敵だと思う」という視点で10個書いてもらってください。
3.理想の自分像
自分のなりたい理想の自分について書き出す。
4.上記1、2、3の項目に書かれた内容を比較して、重なっている部分が、現在のあなたの自己一致している部分です。
『Personality and Personal Growth(6th Edition)』P321より翻訳引用
カール・ロジャース博士は、「人は本来、変化しながらポジティブに向上して成長していく力が自然に備わっている」と言っています。 自分が思っている以上に、わたしたちは成長し、理想に近づけているのかもしれません。
[Sofia University, Personality and Personal Growth(6th Edition)]
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