私自身はあまり味が好きでないため、長いこと牛乳を飲んでいませんでした。でも、アーユルヴェーダを勉強しはじめると、なにかと牛乳が登場します。
そこで、試しに一定期間牛乳を飲んでみたことがあります。そのときに試していたのは、ノンホモジナイズド(脂肪を均質化していないもの)の、パスチャライズ(75度までの低温殺菌)牛乳でしたが、季節や体調によっては消化が難しいということが分かりました。また、試しに一般的な牛乳を飲んでみると、たちまち胃が張ってしまうこともわかりました。
今は、通常牛乳は飲みませんが、ごくたまに、スペシャルな牛乳を買って飲むことがあります。それは想いやりファームの「想いやり生乳」です。人間の経済性や作業性を牛に押し付けず、牛のことを考えた飼育方法で、なんと牛が自分で搾乳機にきたときにだけ搾乳するそう。日本で唯一加熱をしないで飲める生乳です。
これまでに飲んだことのない味わいで、ああ、これがアーユルヴェーダで大切にされている「牛乳」なのだなと思いました。澄んだエネルギーを感じるのです。値段は一般的な牛乳の倍以上しますが、牛の母乳である牛乳は、本来いつでも安く手に入るものではなく、特別なものであり、これくらいが適正価格なのではないかなと思うのです。
今日食べたもの:スイートライス「想いやり生乳」を取り寄せるときには、たいてい6本セットを注文します。だれかにプレゼントしたりもしますが、せっかくなのでたっぷりと牛乳を使うスイートライスを作るのがお決まり。
白米40g、牛乳1L、ローレル2枚を鍋に入れて火にかけます。沸騰したら蓋を開けて弱火にして途中で何度か混ぜながら35〜40分コトコト。水分量が半分以下になったら、お好みの砂糖50g、カルダモンパウダー小さじ2を加えて、さらに5〜10分加熱します。
インドのお寺に伝わる伝統的な作り方をもとにしたレシピです。カルダモンとローレルのさわやかな香りが牛乳にぴったり。インドでは、2時間ほど冷やしてから食べるようですが、私はあつあつのままいただくのが好きです。