それが、ラオスの伝統薬草サウナ。東南アジアで唯一、海と接していないラオスでは、料理や健康法にハーブをたくさん使います。首都ビエンチャンをはじめ、街のあちこちには公衆の薬草サウナが点在し、地元の人々や観光客の癒やしスポットになっています。
自分なりの天然パックを楽しめるビエンチャンの中心部、ワット・チャンタブリー寺院裏手にある「ハーバルサウナ」は観光客も立ち寄りやすい立地。緑あふれる裏道を入るとすぐに、爽やかなハーブの香りが漂ってきます。
入り口は、日本の下町のお風呂屋さんのような懐かしい雰囲気。カウンターで入浴料を払うと、肌に巻く布とコップを渡されます。すぐさま目に飛びこむのが、ハーブや粉など、いかにも体によさそうなアイテムがずらりと並んだ陳列棚。ラオスの薬草サウナでは、これらの天然アイテムで自分なりのペーストを作り、サウナ内でパックを楽しむことができるのです。迷ったら、お店の人が「これは保湿」「これはスクラブ向き」とアドバイスしてくれるので安心です。
ずらりと並ぶパック材料。タマリンド、ターメリック、蜂蜜、コーヒー、ヨーグルトなど、食べても大丈夫なものばかり
布とコップを受付で借りられます。今回はタマリンドと牛乳を選びました
薬草×ハーブティー×天然パックで完全デトックスお店の方のおすすめで「タマリンドと牛乳」を選んでみました。フルーツ酸AHAを多く含み、古い角質を取り除いてくれるタマリンドを、保湿に役だつ牛乳の中で潰してペースト状にし、水できよめた肌に塗りこみやさしくマッサージ。その後、洗わずにサウナの中に突入します。
レモングラスやミントをはじめ、さまざまな地元の薬草を炊いた蒸気が充満するサウナ内はかなり高温。たちこめるハーブのアロマにむせ返りそうになりますが、じっと座っていると玉のような汗がじわじわと。屋外の休憩コーナーでは無料のハーブティーの提供があり、受付でお借りしたコップで自由に飲むことができます。
サウナの中でタマリンドと共に肌をマッサージしては、涼しい屋外にてハーブティーで休憩。これを何度か繰り返すうちに、ティーンに戻ったかのようなモチモチの肌調子が蘇るのだからふしぎです。
タマリンドを牛乳で溶いたパック。あたたかいハーブティーは体を冷やさずに効率よくデトックスできます
コーヒー×ヨーグルト、ターメリック×蜂蜜のパックも人気だそう。薬草サウナに入りに行くだけでも、わざわざラオスを訪れる価値は十分です。
[ハーバルサウナ]
ワット・チャンタブリー寺院裏手。チャオアヌ通り沿いのインド料理店「NAZIM」看板の側道を入るとすぐ。
サウナ利用料:20,000Kip
チャイニーズ・トラディショナルマッサージ(60分):90,000Kip
13:00〜21:00 無休
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