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全米で大絶賛! 銀座「すきやばし次郎」が一流であり続ける理由
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全米で大絶賛! 銀座「すきやばし次郎」が一流であり続ける理由

2013-02-01 23:01

    多くの人に「一度は行ってみたい憧れのレストラン」というものがあると思います。私にとって銀座の鮨店「すきやばし次郎」はそんな憧れのお店の一つ。

    ヒュー・ジャックマンなどのハリウッドセレブやジョエル・ロブションと言った三ツ星シェフをも虜にする、名店「すきやばし次郎」。店主は鮨職人の小野二郎さん。

    アメリカ人映画監督・デヴィッド・ゲルブも二郎さんの鮨に感銘を受けたうちのひとり。その気持ちが原動力となって、二郎さんのドキュメンタリー映画を撮ることになりました。2011年に映画が公開されると、全米では大絶賛! そして、日本でも「二郎は鮨の夢を見る(邦題)」が、2月2日(土)からいよいよ公開になります!

    87歳(撮影当時は85歳)にして未だ現役鮨職人として鮨を握り続け、多くの人を虜にする二郎さんの佇まいは、"鮨職人"としてだけでなく"仕事人"としても、素晴らしく美しく、完成された形を見せてくれます。

    来る日も来る日も変わることなく真面目に仕事を続け、清潔感を保ち、他人に左右されない頑固さと情熱と向上心を持ち続ける二郎さんの姿は、まさに仕事人としての極地ということができるでしょう。

    また、素晴らしい職人を父に持ち、その父親の下で鮨職人として彼を支える二人の息子、小野禎一さん、小野隆士さんの姿も、父と息子の物語としても非常に興味深いもの。偉大なる父と、お互いを認め合いながらもライバル関係にある兄弟同士の物語なども、見応えたっぷりです。

    デヴィッド・ゲルブ監督は、祖父のアーサー・ゲルブ氏はニューヨーク・タイムズの元編集局長で作家、父のピーター・ゲルブ氏はメトロポリタン・オペラの総帥、兄弟のマシュー・ゲルブ氏は映画監督という、偉大な成功者を家族に持つ人物。偉大な父や兄弟を超えたいという気持ちを抱えている監督だからこそ、二人の兄弟の心情を引き出すことができたのかもしれません。

    最上の味をお客様に味わってもらうために、妥協を許さず、徹底的に手をかけて仕込みをし、余計なものを限界までそぎ落としてて提供される「すきやばし次郎」の鮨。まさに、一流の職人が一流の仕事をしている、最高峰の鮨と言うことができるでしょう。

    この一流の味、私ではまだ味わっても理解できないかもしれないけれど......。いつの日か「すきやばし次郎」の味を味わうにふさわしい自分になりたいと強く思わせてくれる映画でした。

    二郎は鮨の夢を見る](82分/アメリカ/2011年)
    ◎公開情報:2013年2月2日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ユーロスペース、シネマート新宿ほか全国順次公開!
    ◎公式サイト:http://jiro-movie.com/
    ◎製作・監督・撮影:デヴィッド・ゲルブ
    ◎製作:ケヴィン・イワシナ/トム・ペレグリーニ
    ◎出演:小野二郎、小野禎一、小野隆士、山本益博

    photo by (c)2011 Sushi Movie,LLC

    text by 松村 知恵美

    2001年より映画情報サイトの編集者に。2004年より編集チーフとなるも、映画の仕事にも関わらず、多忙のため映画を観に行けない環境に見切りをつけ、現在はライター、WEBディレクターとしても活動中。映画ライターと名乗りつつも、エンターテインメント全般、iPad、iPhoneなど様々な分野にもつい手を出してしまう雑食派。映画・エンターテインメント全般おまかせください! ブログ>>
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