どうしたらもっとスッキリと押入れや戸棚の中を片付けられるかとか、どうしたら着たい服がすぐに取り出せるんだろうかとか、どうしたらもっとキッチンの収納スペースを増やせるだろうか......等々、悩みはつきません。
そんな収納に関する悩みを持つ人に紹介したいのが、「無印良品」の商品を使った収納法を説明した本。タイトルもズバリ『もっと知りたい無印良品の収納』(KADOKAWA /メディアファクトリー)です。
片付け上手な人の思考回路がわかる本
整理収納コンサルタントであり、好きが高じて「無印良品」の店舗スタッフとしても働いていた経験のある著者が教える収納のノウハウ本なんですが、これが実にためになるのです。無印良品の優秀さに気づくのはもちろんですが、何よりも重要なのは、片付けるための脳ミソの使いどころというか、片付け上手な人の思考回路がわかるという点。
例えば、「収納は日々更新」とか、「しまいに行かない、しまい方」とか、整理整頓&収納に関する考え方のコツが満載なんです。
発想の転換でデッドスペースを最大限に利用する
ちょっと例をあげると、キッチンのシンク下の収納スペースでデッドスペースになりがちなのが、扉の裏側。よく包丁がしまえるようになっていると思いますが、あの発想をすべての扉に活用します。扉の裏側にラックを付けたり、クリップでバックを吊るせばしょっちゅう使う調味料やホイルなどの定位置にピッタリ。
また、かさばるフライパンは書類用のファイルケースにひとつひとつ立てて収納。狭いのに物があふれがちな洗面スペースは、歯磨き粉をワイヤークリップで挟んでひっかけるなど、「置く」よりも「浮かす」収納を心がけたり、床置きしづらいトートバックや形が崩れるのが気になるバックはS字フックでクローゼットに吊るして収納......などなど、ちょっとした発想の転換と工夫で収納パワーが断然UPすることに気づきます。
きっとどんな人でも、思わず「なるほど!」と膝をうちたくなるようなセンテンスがあるはず。
狭い空間や限られた収納スペースをいかに効率よく使うかという点に関しても、すぐに真似できるアイディアがいっぱい。
最近は、暇さえあればこの本をパラパラとめくってふむふむと頷きながら、日々より快適な住居スペース確保のためにあれこれ工夫を凝らすのが日課になりつつあります。本で紹介されているように理路整然と整理整頓された家になるのはまだまだほど遠いのですが、とりあえず毎日の工夫からより住みよい空間は生まれるということを学びました。収納に悩める人にはぜひおすすめの一冊です。
image via Shutterstock