環境へのインパクトを減らす取り組み
ハワイの漁業は、マグロ類を中心に、カジキ類やサワラ、マヒマヒ(シイラ)などの回遊性魚類の漁獲量が上位を占めています。これらの漁では、オーバーフィッシングを防ぐため、州・連邦政府の規定が厳しく定められており、生息数調査や規制が徹底されています。
たとえば、回遊性魚類の漁には、主に釣り針とラインが使用されており、ギルネット(刺網)やトロールネット(底引き網)、セーヌネット(引き網)などのネット類の使用は禁止されています。こうしたネットに使用は、大量漁獲につながるだけでなく、海底を破壊することも問題となっており、環境へのインパクトを減らすため、ハワイでは積極的に取り組んでいるのです。
自然資源の管理は未来のため
また、ハワイ産のシーフードは、どこで漁獲されたかをたどることもできるようになっています。すべての漁船が登録されているので、店頭に並んでいる魚がハワイのどこからやってきたのかを調べることができるのです。各漁船には漁獲量が規定されているので、違法な乱獲が発生しづらいように管理されています。漁業がなぜこれほど厳しく管理されているのかというと、ハワイの未来にとって、漁業は重要な位置を占めているからです。海の孤島という限られた場所でサステイナブルな社会を確立するには、自然資源の管理が必要不可欠なのです。
年末になると、マグロの漁獲量が制限に達してしまい、市場からマグロが消えることもあります。マグロのない年末のパーティはさみしいけれど、ハワイの海からマグロが消えてしまったらさみしいどころではありません! 消費者としてできることは、シーフードを購入する際、どこで・どのように漁獲されたかを確認し、無駄にしないこと。サステイナブルな漁業をサポートできるのは、消費者なのです。
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