加齢臭というと男性のことばかり、と思いきや、意外に女性でも悩む方が多いんです。特に、女性ホルモンの分泌が低下してくる30代後半以降や、喫煙者、動物性脂肪をよく食べる方にその傾向があります。
加齢臭は「ノネナール」という成分が臭いの元なのですが、これは、皮脂に含まれるある脂肪酸を細菌が分解することで発生します。体の中で一番皮脂腺が多いのは頭皮。だから枕が臭う、なんてことが起きるわけです。
皮脂量が多い男性の方がノネナールを発生させやすいのですが、もちろん、女性も皮脂は出ますし、女性ホルモンが低下するにつれ、男性ホルモンの影響を受けやすくなり、量が増えることも。とはいえ、皮脂はある程度ないと困るものでもあります。なので、できれば臭わない皮脂を分泌したいところです。
●体臭の原因は「喫煙」「食生活」「ストレス」
ノネナールの発生には、喫煙、食生活、ストレスが大きく関与していることが分かっています。喫煙者と非喫煙者では、皮脂臭・汗臭・口臭いずれにおいても、段違いに喫煙者の方が臭います。分泌物の臭いに加え、煙そのものや煙による過酸化脂質の増加も臭いを増幅させてしまいます。
●菜食&発酵食品中心の食事が臭い軽減のカギ!
次に食生活について。食事に動物性脂肪が多く、腸に悪玉菌が増えて腐敗が進むと、ガスが発生し、それが血中に取り込まれて分泌物が臭うようになります。それを防ぐには菜食を中心にする、発酵食品を取り入れるなどして、腸内の善玉菌を増やす必要があります。
ストレスは、自律神経を刺激して体を「交感神経」という戦闘モードへ導きます。それが続くと、汗以外の分泌物の抑制、消化の抑制、男性ホルモンの増強、女性ホルモンの乱れなどがおき、ノネナール発生の土台を築きやすくなるのです。
●口臭は「よく噛む」ことで軽減!
また、口臭というのは、胃腸の病気によるものか、そうでなければ、多くの場合ドライマウスが要因です。唾液は消化のみならず、口中の雑菌の制御もしています。唾液が減ると雑菌が繁殖し、それが口臭の原因となるのです。口臭が気になる人は、上記に加えて「よく噛む」を習慣にして唾液の分泌を促したいですね。
結局のところ、「臭う」というのは体からのSOS。体の訴えを聞いて対処してあげましょう。特に、女性ホルモンの守りが手薄になってくる30代後半以降は日々のメンテナンスがものをいいます。日々これ精進ですなぁ......。
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text by 岸紅子(NPO法人日本ホリスティックビューティ協会代表理事)
大学時代にホリスティック医療と出会い、多くの代替療法を研究。美容家としていち早く、ホリスティック(包括的)ビューティのメッセージを発信し、NPO法人日本ホリスティックビューティ協会を設立。2010年秋から「ホリスティックビューティ検定」開始。トークショーをはじめ、雑誌・WEB・新聞・テレビ・ラジオなど、多くのメディアでも活躍中。
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