薄いのに効果大のシルク
セーター着て、ジャケット着て、と玉ねぎのように重ね着しがちな冬。温かいのですが、問題は静電気とそして体温調節です。そしてシルエットが雪だるまのようになってしまうのもイヤ。
そんなときシルクは肌触りが滑らかで、薄くて、かつ汗を吸ってくれるのでいつでもサラリ。例えば山登りなどのスポーツ用インナーにシルクの素材が多く使われていることは、必然のことなのでしょう。その通気性の良さから、更年期などに悩む女性にもシルクのパジャマや下着で寝るよう勧めるドクターもいるほどです。
更年期といえば、自律神経が乱れることにより、真冬でも大量の汗をかきやすくなる、女性なら誰でも通る道。体温調節が難しい時、風通しを良くして、寝返り跡のつかないシルクは効果的です。またシルクの下着をつけることにより、女性はデリケートゾーンの菌の繁殖を抑え、かゆみを止めることもできます。デリケートゾーンのにおいに悩むその原因は、主に雑菌が性器に繁殖することなので、「小さな贅沢」で大きな効果を得ることができるのが特徴です。
美容にもシルクが良い理由
ヒューストンのジェニファー・ピーターソン医学博士によると、枕カバーをシルクにするだけで、目覚めた翌朝の女性の肌の潤いが綿に比べて高いことがわかりました。特に敏感肌の人にとってのかゆみの原因となるのは、肌水分のロス。シルクはそれを防ぐだけでなく、長時間清潔に保ってくれるとの理由から、アトピー性皮膚炎の人専用の「デルマシルクDermasilk」というシルク製品も開発され、販売されているほどです。
また髪の毛に与える摩擦のダメージを防ぐという理由から、シルクの枕カバーを推奨する声も。ニューヨークの人気ヘアスタイリストであるジョン・コーベット氏は先の記事の中で、シルクのスカーフを髪に夜寝る前に巻いて寝るだけで、翌日の髪のコンディションが違い、美髪効果を生むことを指摘。皮脂の量を適度に抑えることができるため、2から3日はその後の髪のボリュームを保つことができると述べています。
普段身に着けるアンダーウェアや寝具。シルクにアレルギー反応を持つ人もほとんどいないことは、非常に大きな利点です。冬の寒さを乗り切るため、シルクの肌触りを楽しみ、快適に過ごしたいです。
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