先日、映画化を記念して、原作者チャールズ・M・シュルツの息子であり、本作の制作・脚本を担当したクレイグ・シュルツさんが来日。本作への思いを伺いました。
細部までこだわる大人のための映画
――まず、『I LOVE スヌーピーTHE PEANUTS MOVIE』が完成したときの率直な感想を教えて下さい。
見終わってしばらくの間、感動で言葉が出なかったんだ。映像はすごくカラフルで美しく、きっと父が見ても喜んでくれたと思うよ。
――今作は大人の観客を意識した作品とのこと。そのためにとくに気をつけたところはありますか?
もともとコミックが大人たちに愛されていたので、そのレベルを維持することを心掛けたよ。もちろん子どもたちが見ても楽しめるけど、じつは些細なシーンにも意味が隠されているんだ。きっと大人になって改めて見たらそういうことにも気づくと思うよ。
自分らしく生きるということ
――クレイグさんはいわゆる「有名人の息子」として育ったわけですが、お父さんのことをどう見ていましたか?
父は漫画家だから外に出てもそれほど目立たないし、そのころには僕も自分の道を歩もうとしていたんだ。だから有名人の子どもという気持ちもなかったし、僕の兄弟たちも父の仕事をさほど意識してなかったよ。
――クレイグさんは自分をどのキャラクターに似ていると思いますか?
ピッグペンだね。彼は唯一悩みや不安がなく、ホコリまみれなのに自分がどう見られても気にしない。いつでもハッピーなんだ。でも、なってみたいのはスヌーピー。彼は1日中眠ったり、妄想の中で月まで飛んで行ったり、作家になったり、最高の生活を送っているからね(笑)。
――最後にマイロハスの読者に向けてメッセージをお願いします。
父は女性の気持ちに寄り添い、女性の権利を支持していた。『I Love スヌーピーTHE PEANUTS MOVIE』には、さまざまな性格の素晴らしい女の子たちが登場するけれど、日本の女性の皆さんにもこの作品を楽しんでもらいたいと思ってるよ。
終始穏やかな表情で話してくれたクレイグさん。お父様が描いたコミックのテイストを守り、8年がかりで完成したという『I LOVE スヌーピーTHE PEANUTS MOVIE』。映像と相まって、温かみを感じさせる作品です。
『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』
12月4日よりTOHOシネマズ スカラ座他全国ロードショー
(c) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved. PEANUTS (c) Peanuts Worldwide LL