世界で一番小さなディスコ
「思いっきり踊りたいけれど、でも人ごみは苦手」「若い子ばかりが出入りするクラブには足をいれづらい」そんな人たちの声を聞いてか、ディスコの概念をくつがえす「ミニ・ディスコ」が登場しました。
正式名称は、電話ボックスを改良して内装が大きくアレンジされていることから「テレ・ディスコ」と呼ばれています。日本でいうところのプリクラ的存在となり親しまれ、流行り好きの若い子やカップル、飲みに行った帰りにちょっとだけはしゃぎたいビジネスマン、さらに記念日をお祝いする友達グループだけのプライベートディスコのように使われていて人気です。
ビデオ撮影、写真が人気
使い方はとってもかんたん。まず一曲につきワンコイン(2ユーロ)を入れ、表にあるヒットリストの中からセレクトし、中に入ります(5人まで)。別料金で更に2ユーロ支払うだけで、中の様子をビデオに撮ってくれたり、あるいは写真を撮ることもできます。
ベルリン市内には2台ありますが、誕生日や仲間内での集まりにも貸出してくれるサービスも。気の知れた仲間うちのみでワイワイ騒げ、自分たちの好きな曲で盛りあがることができると好評です。また日本でも「一人カラオケ」が流行っていると聞きますが、テレ・ディスコだと「おひとりさまディスコ」も可能。
ミラーボールが周り、ちょっとした照明やスモークなども完備している室内で、一目を気にせずに踊るのはどんなに気持ちよいことでしょうか。
アイディアで皆を笑顔に
電話ボックスを全く違った形で「リサイクル」したこのような形。見た目もとってもレトロでキュートです。スマホを大多数の人が所持する現在では電話ボックスは使われることもすくなく、完全撤去する動きがありました。
しかし電話ボックスのなじみ深い黄色のある風景だって、街の歴史の一部であると考えるドイツ人の考え方。考案者のベンジャミン氏は、「皆を笑顔にするアイディアが世界への貢献につながる」という理念を持って今回のプロジェクトをはじめたそうです。
古いものをなんでも廃棄するのではなく、あたらしいアイディアによって街の景観・空間と上手に組みあわせるというものづくりの考えかたに共感しました。
[テレ・ディスコ]