青ヶ島は小さな島ですが、ほとんどが急な坂道。徒歩では島をまわれない、と事前に情報を得ていた私はレンタカーを借り、展望公園を目指しました。
展望公園への道にしてはなかなかな獣道です。
階段を登りきると絶景というご褒美が待っていました! 尾山展望公園から見る丸山。
レンタカーに乗っていると、坂道を頑張って歩いている冒険者達に声をかけたくなります。気付けば車の中は4人に。あっという間に旅の仲間たちが増えました。
日本では絶滅危惧種と言われているオオタニワタリの群生地。他にも内地では見られない植物が茂っています。
もはや道はありません。この森をかき分けると大杉に出会える、と案内してもらいました。
樹齢230年を超えるとても立派な大杉。慣れた人でないとたどり着けず、遭難するといいます。
池之沢地区では、島言葉で「ひんぎゃ」と呼ばれる水蒸気の噴出する穴が無数に見られます。ひんぎゃの熱を利用してつくられた「ひんぎゃの塩」は青ヶ島の特産品です。
ふれあいサウナの近くにあるひんぎゃを利用した地熱釜。卵やじゃがいも、さつまいもなど、何でも自由にふかせる天然の釜です。
島には1軒だけ商店があります。そこで働いていたお姉さんが、船の出航時には切符売りをしていたり、ヘリポートで整備をしていたお兄さんが、船の出航時にはおまわりさんの制服を着ていたり。島では一人でいろいろなお仕事をこなしていると言います。まさに離島独自の働き方ですね。
もちろん郵便局もあります。青ヶ島限定のスタンプを押してくれます。
どこから海を見ても青が止まりません。
民宿のご飯は明日葉を多く使った青ヶ島で取れた食材たちばかり。絶品です!
青ヶ島は満天の星空が見えることでも有名。運が良かったら丸山の雲海もみられます。
「船で来て船で帰るなんて奇跡が起こらないとムリ。青ヶ島をそんな簡単に来れる島だと思わないで! 」とひんぎゃの塩を作るお母さんの言葉に驚きつつも、島への愛情をとても感じ、なんだか嬉しく思えたことを覚えています。しかし、確かに青ヶ島まで来たのはいいけど帰れなかったらどうしよう......と、ずっとドキドキしていたのですが、奇跡は何度も起こるようで、朝の7時に島じゅうに帰りの青ヶ島丸の運航決定のアナウンスが流れたのです。さらに時間を間違えて急いで予約を取り直した帰りの羽田行の飛行機の30人キャンセル待ちがまわってきてチケットもゲット!
か、かえれる!!!!! (泣)
船で帰れることがわかった後、限られた9席を勝ち取ったヘリチームをハイタッチで見送り、その後、本土にあまり流通することのない伝説の島焼酎「あおちゅう」の工場見学や牧場に。
選ばれし9人だけが、上空から青ヶ島を見ることができます。
いままで経験のない大冒険。あっという間の滞在でした。秘境と言われているけど島の皆さんはとても元気で明るく温かく、とくに「ひんぎゃの塩」を作っているお母さんには大変お世話になりました。
青ケ島は自然の恵みがいっぱいの東京都の貴重な冒険島。また必ず帰ってきます!