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じつはダイエット法ではない? ちゃんと知りたいグルテンフリーのこと
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じつはダイエット法ではない? ちゃんと知りたいグルテンフリーのこと

2017-03-27 22:30
    最近よく聞くグルテンフリーという言葉。私の住むフランスでも、たいていのスーパーに、グルテンフリーをうたう食品が並ぶようになりました。 グルテンフリーの恩恵、科学的根拠は?

    グルテンは、小麦粉に含まれるたんぱく質が、水分と合わさってこねられることで生まれる成分です。このグルテンへのアレルギー反応が話題になったころから、グルテンフリーの食品が注目され始めたように思います。

    そのため、グルテンフリーは体に良いとか、ダイエットになるという認識まで広まってきました。実際、2014年のアメリカ国立研究センターの消費者リサーチ『Le Parisien』によると、4分の3近いアメリカ人が、食卓からグルテンを追い出すことを検討しているといいます。

    けれども、同誌が指摘するように、今の時点ではグルテンフリー食が健康に良いという説は、科学的には証明されていないのだそう

    グルテン消費量と糖尿病との関係

    それどころか、2017年3月9日アメリカ心臓病協会に発表されたハーバード大学の研究報告によれば、グルテンの摂取量が低い人ほど、2型糖尿病にかかるリスクが高いことが、判明したとのこと。

    グルテン消費量の高い上位20%の被験者と、一日のグルテン消費量が4グラム以下の被験者を比べたところ、前者の方が、2型糖尿病にかかる率が13%低い

    (「American Heart Association News」より翻訳引用)

    ※20万人近い参加者の、延べ30年に亘る観察データを分析したこの研究によれば、参加者のグルテン消費量は、ほぼ一日12グラム以内。その平均は一日5.8~7.1グラムでした。

    グルテンは、小麦やライ麦に含まれますから、食品としては、パンのほか、パスタ、シリアル、ピザなどから体に取り込むことになります。グルテンの少ない食事とは、すなわちこれらの穀類が少ない食事のこと。そのため、グルテン消費量の低い被験者は、体に必要な食物繊維や、ビタミン、ミネラルなどの栄養素の摂取も少なく、研究者たちは、それがこの結果を説明できると考えています。

    確かに、セリアック病(グルテンが原因となる病)患者やグルテンにアレルギーを持つ人は、グルテンフリーの食事をする必要があるでしょうが、そうでない限り現状では、ダイエット目的でグルテンを避けるメリットはなく、それどころか長期にわたるグルテンフリー食は、健康を損ねる可能性も......

    「過ぎたるは、及ばざるがごとし」と言いますが、「及ばざるは、過ぎたるがごとし」を証明したこの研究結果。健康な体は、何よりもまずバランスの取れた適量な食事から、という基本を思い出させてくれるようです。

    Le Parisien,American Heart Association

    image via Shutterstock

    RSSブログ情報:https://www.mylohas.net/2017/03/061306gluten.html
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