あなたに足りないのは能力よりもテクニック。
第8回のお手本は、時の将軍の力を使ってエジプトを守った「クレオパトラ」。最近の研究でじつは美人でなかったことが判明したクレオパトラの「人を虜にしてしまう演出術」を見てみましょう。
クレオパトラは言わずと知れたエジプトの女王。混乱の時代にローマの将軍カエサルの愛人に収まり国を守らせたことでも有名です。将軍カエサルが暗殺されると、今度は次に権力を握った将軍アントニウスをオトしたことから、歴史に残る悪女とも言われています。
顔ではない! 演出力で惹きつける
絶世の美女かのように思われているクレオパトラですが、近年の研究では「じつは美人でなかった」という説が有力です。当時の美人の基準からズレていたクレオパトラは、どうやって人を惹きつけたのでしょうか。そこには自分の持っているものを最大限に利用し、よりよく見せる演出テクニックがあったのです。
目指すは、個性的で特別な存在!
何か国語もの言語を操り、知識も豊富だった彼女は、自分を魅力的に見せることにも長けていたようです。ギャルもビックリの「くっきりメイク」、豪華絢爛な衣装、様々な美容法など、クレオパトラの美への努力は枚挙にいとまがありません。
雰囲気づくりにも力を入れており、将軍カエサルと初めて会った時、贈り物の絨毯から現れたというのは有名な話。警備をかいくぐる必要があったというのがその理由ですが、美しく着飾ったうら若き女性が贈り物から現れたのですから、さぞ印象に残ったに違いありません。
将軍アントニウスと恋仲になった時には、豪奢な建物にバラの花を敷き詰めて、幻想的な雰囲気を演出。見事その日のうちに心を射止めています。
このような演出は、「美人でない」彼女を「個性的な魅力を持った特別な人」に見せてくれたに違いありません。
あなたは雰囲気で損をしていないでしょうか。ちょっとした演出で、人の印象は変わります。ここ一番の時には、メイクや服装、髪型だけでなく、雰囲気を含めた演出を考えてみてはいかがでしょうか。