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マラソンでしか味わえない衝撃がある。長谷川理恵さんの新たなチャレンジ
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マラソンでしか味わえない衝撃がある。長谷川理恵さんの新たなチャレンジ

2019-10-10 05:30
    ランニング歴17年、自己ベスト3時間15分の記録を持つモデルの長谷川理恵さん。2000年からホノルルマラソンをはじめ数々のマラソン大会に出場し、日本人女性のランブームを牽引してきた彼女にも、ランから離れかけた時間があったといいます。

    出産と子育て、橋本病の治療を経て、再びマラソンと“濃い時間”を過ごしているという長谷川さん。いま実践している運動や食のこと、フルマラソン完走を目指す女性へのメッセージをうかがいました。

    3年ぶりのフルマラソンに挑戦

    2019年11月10日に開催される「横浜マラソン2019」で、Challenging Women プロジェクト in YOKOHAMA」のプロジェクトリーダーを務める長谷川さん。フルマラソン完走を目指す100人の女性をサポートしながら、自身も3年ぶりとなるマラソンのためのトレーニングに励んでいます。

    長谷川理恵 :

    子育てしながら練習時間がとれるのか。45歳のいま、体は大丈夫なのか……正直、不安もあるけれど、あの“濃い時間を生きられる感覚”が忘れられない。やっぱりマラソンはやめられないですね。

    生まれて初めての衝撃体験

    長谷川さんがランを始めたのは20代後半。2000年にテレビ番組の企画でホノルルマラソンに初挑戦し、3時間59分で完走したときの衝撃は、今も鮮烈に残っているそう。

    長谷川理恵 :

    ものすごくつらかったけれど、それを超える達成感と喜びがありました。あんなショッキングな経験は人生初だったから、もう日常生活だけでは物足りなくなってしまって(笑)。

    女性ファッション誌「Oggi」のカバーモデルを務めながらのストイックな練習ぶりは、マネージャーや編集部に止められるほど。それでもやめようと思ったことはなかったと話します。

    妊娠中もさらしを巻いてランニング

    長谷川理恵 :

    妊娠中も生まれる2~3週間前までさらしを巻いて、目黒川とかをゆっくり走っていました。お医者さんに相談したら「前例がないのでなんとも言えないけど、転ばなければいいよ」って。体調もそのほうがよかったんですよね。
    産後は骨盤が開いちゃったせいか、歩くのも大変だったりして、もう走れないんじゃないかって落ち込んだ時期も。そんなときにピラティスの先生と出会い、体のバランスを取り戻すことができました。

    出産後も長谷川さんのトライは続きます。子育ての合間を縫い、ゆったりペースの2~3時間走のトレーニングを継続。産後1年で挑戦した東京マラソンの記録は、3時間31分という好タイムでした。

    長谷川理恵 :

    産後で血中のヘモグロビンが多かったからかもしれません。呼吸が苦しくないから、もう楽ちんな感じでゴールできて。「これ、産後のほうが体が強くなったんじゃないの?」と欲がでてきて、また記録を狙うようになったんですよね。

    悔しくて「もう走れない」と思った出来事

    続くゴールドコーストマラソンでも、あと少しで3時間20分を切るという上々の結果に。しかし、次の名古屋ウィメンズマラソンで思わぬ出来事が起こります。

    長谷川理恵 :

    大会直前に子どものインフルエンザが移ってしまったんです。治ったので出るには出られたんですが、足の筋肉がガタガタで、15kmくらいで全然動かなくなって……。仕方のないことだけど、本当に悔しくて。もう、しばらく走るのはやめようと思いました。

    傷心の長谷川さんを、さらなるトラブルが襲います。ホルモンの分泌を司る甲状腺に異常が生じ、橋本病と診断されたのです。

    長谷川理恵 :

    名古屋が終わったあと、急に何をやっても疲れるし、頭痛はすごいし。走るなんて考えられない、家事と育児だけで「はーっ」とため息をついて。おかしいな、おかしいなって。

    医師に「同年齢の女性の10人に1人はかかる病気」と言われ、「少しゆっくりしてみよう」と気持ちを切り替えたそう。

    とはいえ、そこは好奇心とチャレンジ精神の塊のような長谷川さんです。鎌倉で茶道の山田宗徧流の家元である山田宗徧氏にスカウトされ、家元が考案した「WabiYoga(侘びヨガ)」のインストラクター資格を取得。茶道の所作をベースにしたヨガで体幹を鍛えることで、心も体も立ち直ってきたと話します。

    ラン再開! 食は「脂」の摂取が課題

    長谷川理恵 :

    フルマラソンで記録を狙うのは大変なこと。準備に最低半年はほしいし、1日の時間の多くをトレーニングに費やすことになる。子どもも小学生になったばかりだし、なかなかもう1回やろうという気持ちにはなれませんでした。

    そんな長谷川さんに転機が訪れたのが、今年の4月。アスリート専用のパフォーマンス開発機関である「ドームアスリートハウス」で、八木勇樹コーチをはじめとする専門家陣のトレーニングを受けることになったのです。

    長谷川理恵 :

    11月10日にむけて、今はかつてない追い込み練習をしています。ランニングはもちろん、フィジカルと栄養面、心肺機能も見ていただいて。目標は3時間半ですが、横浜マラソンは厳しいコースなので、3時間20分の走力が必要です。

    意外なことに、食事制限はほとんどしていないという長谷川さん。

    長谷川理恵 :

    逆に脂、とくに青魚やエゴマ油、アマニ油を摂ったほうがいいと。アマニ油は苦手なので、エゴマ油を加熱しないで納豆にかけて食べています
    あとは、とにかくタンパク質。しっかり食べないと疲れがとれないので、赤身の肉やマグロ、レバーで鉄分を補給します。お酢も体が欲しているのか、とてもおいしく感じます。

    トレーニングに欠かせないアイテムは?

    現在は毎朝5時に起き、家族の食事と息子さんのお弁当を用意してからトレーニングをしているそう。

    トレーニングのお供として愛飲しているのは、「DNS」の「エナジーゼリー」と「BCAA アルギニンプラス」のサプリメント、水なしで電解質が補給できる「イオンチャージ」のタブレット。走る前に摂取し、体力温存に役立てているそう。心拍数などのチェックにガーミンのスポーツウォッチも欠かせません。

    長谷川理恵 :

    私は目標を決めると没頭するタイプだから、マラソンがなかったら子育てに入れ込みすぎるような気がするんです。男の子だし、それは逆効果でしょう。
    息子は「がんばってね」とか、「2時間も走ったの? すげー」とか言ってくれます。応援、してくれているのかもしれないですね。

    気持ちと体が整えば、チャレンジはいつでもできる

    「Challenging Women プロジェクト in YOKOHAMA」には、長谷川さんのように久しぶりにフルマラソンに挑む人や、初マラソンという女性がたくさん参加しています。決起会に出席した長谷川さんは、みんなの熱気とワクワク感を強く感じたそう。

    長谷川理恵 :

    マラソンに必要なのは自分の体ひとつ。気持ちと体が整えば、年齢を超えてチャレンジできるのは大きな魅力です。
    当日は、元気に楽しく走ってほしい。フルマラソンなので、練習不足だと最初の私のように痛い目に遭うから(笑)、トレーニング量も増やしながらがんばってほしいですね。

    はじめの一歩を踏み出せば、人生観が変わるほどの喜びをくれるのがマラソン。長谷川さん率いる「Challenging Women」たちの横浜マラソン、応援しています!

    長谷川理恵(はせがわ りえ)さん
    1993年よりファッション誌のモデルとして活躍。ランニング歴17年、自己ベスト3時間15分。2000年よりホノルルマラソンに8年連続出場するなど、マラソンブームの象徴的存在に。現在は夫と息子と共に鎌倉に移り住み、ヘルシーなライフスタイルが幅広く支持されている。「侘びヨガ」インストラクター、ヴィーガンパティシエとしても活躍。2019年6月、「Challenging Women プロジェクト in YOKOHAMA」のリーダーに就任。公式サイトはこちら

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