がんにならないためにはどんな食べ物を食べればいいのでしょう?
第1回、第2回に引き続き、がん予防に特に効果的とされる、食物繊維や抗酸化物質が豊富な食材をご紹介します。
ブロッコリー カリフラワー トマト にんじん ニンニク ケール サツマイモ アーティチョーク オリーブオイル、はこちら。 りんご イチゴ ブドウ さくらんぼ ブルーベリー プレーンヨーグルト 牛乳 緑茶 コーヒー はこちら。19. 玄米
食物繊維に関して言えば、食物繊維豊富な食事を摂っている人は、そうでない人よりも大腸がんによって死亡する確率がおよそ20%低いことが、最近の研究でわかりました。
食事に玄米を取り入れれば、1カップに食物繊維3gが含まれるので、しっかりとお腹も満たしてくれます。
20. 大豆食品
牛肉や豚肉の代わりに、大豆製品でタンパク質を摂取してみては?
赤身肉は一部のがんのリスクを高めると言われていますが、イソフラボンなどの抗酸化物質が含まれる大豆食品なら、子宮内膜がんのリスク低下につながります(研究でも証明されています)。
「枝豆など未加工の大豆と、味噌やテンペといった大豆発酵食品を組み合わせて食べるのが一番でしょう」と栄養専門家のエリン・パリンスキ・ウェイドさんは話します。「大豆バーガーや大豆バーなどの加工度の高い大豆食品だと、同様の予防効果は期待できません」
21. 黒豆
ひよこ豆同様、黒豆には炎症抑制に役立つ腸にやさしい食物繊維が多く入っています。さらに、この濃い紫色に秘密があり、アントシアニンなど抗ガン作用のあるフラボノイドがたっぷり含まれているのです。タコスや黒豆スープに入れて摂取してみては?
22. 大麦
全粒穀物の大麦には食物繊維がたっぷり含まれる(調理済み大麦1カップに6g)だけでなく、さまざまな健康効果のあるβ-グルカンという特別な食物繊維も豊富に含まれます。
一部の研究で、β-グルカンには抗炎症作用や抗腫瘍活性があることが示されており、がんの予防にも有効と言われています。
23. ひよこ豆
14の研究をまとめたあるレビュー論文によると、ひよこ豆を日常的に食べると大腸がんのリスク低下につながるそう。
豆にたっぷり含まれる食物繊維は、腸内の善玉菌によって発酵され、炎症抑制作用のある短鎖脂肪酸に変わります。こうした短鎖脂肪酸には、がんの予防効果があると考えられています(アメリカがん研究協会(AICR)による)。
24. フラックスシード(亜麻仁)
乳がんのリスク低下につながるα-リノレン酸(オメガ3系脂肪酸)が多く含まれます。
ある臨床試験によって、フラックスシードが乳がんと診断された女性の腫瘍成長を遅らせる可能性があることもわかっています。粒状のホールタイプではなく、パウダー状のものを選ぶのがポイント。
フラックスシードの実を粉砕すると、栄養素がより吸収しやすくなることが研究で示されています。
25. チアシード
小さくても大きなパワーを持つチアシード。チアシード大さじ2杯には、食物繊維が5gも含まれます。食物繊維には腸内の短鎖脂肪酸の産生を促す作用があり、抗炎症効果や抗がん効果が期待できる、と研究でも証明されています。
またチアシードはα-リノレン酸(オメガ3系脂肪酸)も豊富で、1人前に5g含まれます。
26. くるみ
フラックスシードのように、くるみにもα-リノレン酸(オメガ3系脂肪酸)が豊富に含まれますが、それだけではありません。
くるみには、エラジタンニン、メラトニン、γ(ガンマ)-トコフェロールなどの抗酸化成分も含まれ、アメリカがん研究協会(AICR)によると、酸化ストレスや炎症を防止する作用があるんだとか。
ただ、カロリーが高めなので食べる量には注意が必要です。1人前28g、150kcal分を摂取すれば十分です、とパリンスキ=ウェイドさん。
27. ターメリック
黄金色のターメリックには、がんを予防したり進行を遅らせるクルクミンという抗炎症・抗酸化成分が含まれます、とメイヨー・クリニックの専門家は言います。
「強力な抗酸化作用によって細胞の損傷が抑制され、細胞が変異してがん化するのを防いでくれる可能性があります」とパリンスキ・ウェイドさん。「ターメリックは副作用が少ないので、1日1杯食事にターメリックを加えれば、健康増進につながるでしょう」
28. オートミール
オーツ麦は摂取しやすくおいしい全粒穀物で、強力な抗がん作用が期待できます。
全粒穀物を1日に3人分を摂取すると、全粒穀物をあまり食べない人よりもがんのリスクが15%も減る、ということがある研究で判明しています。アメリカがん研究協会(AICR)によると、大腸がんについてはさらに大きな効果が期待でき、1日に3人分の全粒穀物を摂取すると大腸がんのリスクが最大17%減ると言われています。
29. キヌア
ナッツのようなこの全粒穀物には、満腹感をもたらすタンパク質や食物繊維が豊富に含まれますが、それだけではありません。
キヌアのような全粒穀物は、インスリン値の安定や炎症予防に重要な役割を果たすと考えられており、がんのリスク低下につながる可能性がある、とアメリカがん研究協会(AICR)も提唱しています。
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