快眠に必須な枕！ 選ぶときは、布団とセットで考えましょう
毎夜、一人寝のシングル女性たち。
理想の彼の腕に枕して、幸せな眠りに落ちていきたいとは思うものの、現実には、腕枕をしてくれる「いい男性」がいないんじゃないでしょうか。いいと思えば、すでに他人のものか、約定済み。かといって、興味のない男性の腕枕は、ちょっと......。 冷たい肌の機械の腕の方がまだまし？ なんて思ってしまいます。
ロマンチック演出 腕枕マシーン
ねむりのイロハカルタより 切り絵：ナカニシカオリ © ナカニシカオリ スタジオ・ソムニナ
草枕から膝枕まで枕の種類は様々
昔、枕にはいろいろな種類がありました。草枕・竹枕・石枕・木枕・陶器枕などなど。手枕・腕枕・膝枕と人間の部位も面白いですね。かつては、腕枕自慢なんてのもありました。「モーニングシンドローム」という言葉がそれです。その昔、医療系の色男が彼女と一夜を過ごした朝、同僚に何気に言うセリフに使われていたと記憶しています。つまり、彼女の頭を一晩中腕に乗せていたので、朝になっると腕が痛い、というシンドローム（症候群）です。「俺、今日もモーニングシンドロームでさ、参っちゃうよ～」などと話していました。また、面白いのは「ケツ枕」。昔、青森にあった風習で、大晦日の夜に囲炉裏のそばに歳の順に連なって横になり、前の人のお尻を枕にするのだとか。思わず笑ってしまいます。
枕を選ぶときは敷物とセットで選ぶ！
山田朱織先生式座布団枕
睡眠と言えば、大概の人が枕を思い浮かべるようで、私が睡眠インストラクターですと言うと、すぐさま、枕はどんなものがいいのか、と詰め寄られることがしばしばあります。枕選びは確かに難しい。適正な枕は、後頭部と首の形と寸法にフィットしなければならないのですが、これだけでは不十分。たとえ枕が頭に合っていても、横向きの寝姿勢では肩幅も考慮に入れなければならないし、体が敷物にどれだけ沈みこむかによってフィットの具合は違ってきます。だから、枕は常に敷物とセットで考えなくてはなりません。その上、材質や通気性などもあるので、枕を買う時は寝具店でよくよく相談してからにします。寝具のレンタルを利用して、試してみるのもいいですよ。ちなみに、私のお気に入りは、「山田朱織先生式座布団枕」。上に掛けたタオルで高さを調整しています！
【今日のねむまめ】※眠りの豆知識
色々な枕を見つけに枕にまつわる旅はいかがでしょう。
まずは、札幌にある枕の博物館。時代劇に出てくるような木の枕など50～200年以前の日本の枕が主で700個ほど、その他海外の枕もあり、枕ってこんなに色々あるの！ と驚かされます。そして、大分県にある、枕が奉納されるという珍しい薦神社（こもじんじゃ）。薦枕（こもまくら）という真薦（イネ科の大形多年草）で作られた枕を6年に一度奉納しています。
［枕の博物館］
住所：札幌市白石区平和通3丁目南1-4
TEL：011-861-4146 （白崎繊維工業株式会社）
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［薦神社（こもじんじゃ）］
住所：大分県中津市大字大貞209
TEL：0979-32-2440
［山田朱織枕研究所］
photo by Thinkstock／Getty Images
（橋爪明子）