大人になればなるほど「この生き方でいいのかな?」と漠然とした疑問がわき上がってきます。そこで、"常識"という枠を飛び越えて生きた人生の先輩たちをご紹介します。
「聡明な女は料理がうまい」の復刻版が話題になった桐島洋子さん。じつは、波瀾万丈に満ちた人生をおくってきた方なのです。それがわかるのが「渚と澪と舵」という、3人の子どもを出産しながら、世界中を旅した様子を綴ったエッセイ。出産費がかからないという理由で船上で出産し、結婚はせず、自分の自由を求める生き方に、驚かされるばかり。娘である桐島ノエルさんが解説で「母は衝動的で気まぐれで、羨ましいほどに自由だ」と書くほどの生き方、刺激になります。
「若い時は自分を否定されることに怯まないで。痛い目にも遭いなさい」と書かれているのは、"キュート"なイメージの加賀まりこさんの有名な著書「純情ババァになりました。」。彼女の子ども時代から今に至るまでの人生が描かれています。ハイセンスな父親から受け継がれた美意識を保ちながら、自分の感性に正直に生きてきた彼女。パリでの一人暮らしは、「頭が爆発しそうなくらい楽しかった」と綴られていて、自由の持つ偉大さを感じずに入られません。
「本当に生きがいをもって、瞬間瞬間に自分をひらいて生きているかどうか」と直球で問いかけてくるのが、岡本太郎さんの「自分の中に毒を持て」。人にどう思われるかよりも、自分がどうしたいか、に軸をおいて生きていた彼の言葉を読むと、どうしても心がアツくなります。
彼らの本を読むと、自分の生き方を考えずにはいられなくなります。そして、生き方はフリースタイルなのだ、と気づかされました。
[渚と澪と舵]
著者:桐島洋子
出版社:文藝春秋[純情ババァになりました。]
著者:加賀まりこ
出版社:講談社
価格:560円(税込)
著者:岡本太郎
出版社:青春出版社
価格:490円(税込)
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(マイロハス編集部/篠田)