10月末のハロウィーンから始まり、サンクスギビングデー(感謝祭)、クリスマス、ニューイヤーと息をつく暇もなく休日が重なるアメリカ。秋から冬へと変わるこの時期は、一年で一番賑やかな季節です。
日本でもハロウィーンやクリスマスはパーティーなどで盛り上がりますが、アメリカではサンクスギビングデーがこんなに重要なイベントだという事をNYに引越すまで知りませんでした。
毎年、11月の第四木曜日がサンクスギビングデーの祝日です。由来は色々あるようですが、イギリスからマサチューセッツ州のプリマス植民地に移住した、ピルグリム・ファーザーズの最初の収穫を記念する行事であると一般的に信じられているようです。
ピルグリムがプリマスに到着した1620年の冬は寒さが大変厳しく、大勢の死者を出したのですが、翌年、近隣に居住していたインディアンのワンパノアグ族から、トウモロコシなど新大陸での作物の栽培知識の教授を得て生き延びられたのだという説。翌年1621年の秋に特に収穫が多かったため、ピルグリムファーザーズはワンパノアグ族を招待して、神の恵みに感謝して共にご馳走をいただいたことが始まりであるとされています。
サンクスギビングデーは、日本の行事に例えるならお正月に似ているかもしれません。おせちのように伝統的な料理を作り、家族や親戚が集まってご馳走を囲みます。正餐のメインディッシュとなるのは、角切りにしたパンを用いた詰め物(「スタッフィング(stuffing)」または「ドレッシング(dressing)」と呼ばれています)をした大きな七面鳥のローストです。切り分けた七面鳥にグレービーソースとクランベリーソースを添え、副菜には、マッシュポテトとグレービーソース、オレンジ色のスイートポテトの料理、いんげんのキャセロール。そしてデザートには、アップルパイやパンプキンパイ。一日では食べ切れないほど作って、数日間それを味わうというのも、おせちに似ています。
娘も学校でサンクスギビングのパーティーがありました。親が料理を持ち寄ってポットラックパーティーです。アメリカの子供達は、イベントが多いお国柄ゆえかパーティー慣れをしていて、小さいのに一丁前にテーブルで宴会を楽しんでいて、端で見ていて面白い。親達が持ち寄った料理もスタッフィングなどの他に、マカロニ&チーズや、ターキーに似せて作った可愛いサンドイッチ、ケールという葉野菜のソテー、バタークリームの甘~いケーキなど超アメリカン!
NYに住んでいても、アメリカの家庭料理などを頂く機会はなかなかないのでとても興味深かったです。そしてアメリカ人は子供だけでなく大人も同じくらい時間を楽しむのが上手で、本当にワイワイと盛り上がった良い時間でした。サンクスギビングデーが終わり、もうすぐハイライトのクリスマスがやってきます!
(カヒミ カリィ)