有料ではなく「全面禁止」
ハワイ島で、スーパーマーケットやレストランなど小売店でのレジ袋の使用が、1月14日から法律で全面的に禁止になりました!
一部の例外を除き、違反した小売店には500ドルから1000ドルの罰金が課されます。とはいえ、ハワイ島では1年前から準備期間としてレジ袋が有料化されていました。買い物にはマイバッグを持って行くのがすっかり習慣になったせいか、レジ袋が禁止となっても目立った混乱は起こらず、すんなり受け入れられたようです。
小売店などでは、ハワイらしいオリジナルデザインのエコバッグを販売しており、お土産としても人気を集めています。バッグはリサイクル素材や布製で、リサイクル・分解可能のものが主流。昔ながらの天然素材の「カゴ」を使う人もよく見かけます。
海と生き物を守るのが目的
ハワイ島の場合、「海洋生物と環境を保護し、ゴミを減らす」ということが、この法案の主眼となっています。ビニール製のレジ袋は風に飛ばされやすく、簡単にゴミになってしまいます。海に飛ばされたビニール袋をカメやイルカ、アザラシなどが誤食してしまい死に至るという事故が多発しており、なんと年間10万頭の動物と100万羽の海鳥が死んでいるのです!
カウアイ島・マウイ島・ラナイ島・モロカイ島でも同様の条例がすでに施行されており、オアフ島でも2015年7月からレジ袋が禁止になることがすでに決まっています。(条例の内容は、各島によって若干異なる)オアフ島での施行によって、ハワイ州はアメリカで一番最初にレジ袋が禁止になる記念すべき州になります。
使い捨て文化の終焉
ハワイでは5年ほど前からレジ袋禁止法案が検討されてきたのですが、州法としては成立しませんでした。代わりに各カウンティ(郡)で同様の法案が検討され、すべてのカウンティが条例を制定したため、州全体で「レジ袋禁止」ということになったのです。
エコバッグの製造企業「FACTORY DIRECT PROMOS」のウェブサイトには、「世界のレジ袋禁止マップ(Plastic Bag Ban Map)」が掲載されています。このマップによると、アメリカやヨーロッパだけでなく、アフリカや南米、アジアなどの開発途上国でもレジ袋の規制が広がっているのがよくわかります。使い捨て文化の時代は終わりを迎えつつあるようです。
[ハワイ・カウンティ・環境管理局,Plastic Bag Ban Map from FACTORYDIRECTPROMOS.com]
(相原光)