コンサート会場でクラシック音楽を聴くと、全身がしびれるほどに感動したり、恋をしているようなときめきのエネルギーが、身体中を駆け巡るような感覚になったり......。聴き終わったあとにはなんだかスッキリして、生まれ変わったような気分になることも。
「不安な気持ちだったのに、音楽を聴いていたらどうでもよくなっちゃった~!」なんてことは生活の中でよく感じることですが、これは男性より女性のほうが効果が強く現れる傾向があるんだそうです。
クラシック音楽は女性ホルモンと密接な関係が「軽音楽やクラシック音楽を聴くと不安が和らぐのは女性ホルモンの作用が関係し、これが男女による効果の差を生んでいる可能性がある」ということを、徳島大学の近久幸子教授らの研究チームが実験で突き止めました。
研究では、高所で不安定な実験装置にマウスを入れて行動を分析。メスにクラシック音楽を聴かせると、装置から落ちそうな場所を避けるなど不安を示す行動が減ったそうです。しかし、オスではこの効果がなく、女性ホルモンの一種であるプロゲステロンを活動させなくしたメスの実験でも効果が消失とのこと。これによりチームはこの物質が音楽による不安緩和に重要な役割を果たしており、性別で効果の差が出る一因と結論を出したそうです。
それほど女性ホルモンと音楽が密接に結びついているのならば、日常生活にどんどん取り入れていきたい!
そこでオススメなのが生演奏のコンサートです。
生演奏でクラシック音楽のコンサートとなると、ちょっと敷居が高く特別なことと思いがちですが、最近はワンコイン(500円)で楽しめたり、2,000円~5,000円程度で聴ける生演奏などが意外と頻繁に開催されています。
忙しくて気持ちがギスギスしたり、どうにもならなくて不安になったり、バタバタして落ち着けなかったり、女性の気分は日々いろんな波がありますが、流れていく日常からフッと抜け出して、優雅でちょっとリッチな気分になれるクラシック音楽に全身をゆだねてみると、女性ホルモンが活性化して、女性らしさがグ~ンと上がるかもしれません。
[東京文化会館,三鷹市芸術文化振興財団,市川市ユネスコ協会]
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