クレマチスの丘を分かりやすく説明すると、大きく2つの施設に分かれ、それぞれに美術館やショップが点在しています。
ビュフェ・エリア
「ビュフェ・エリア」にあるミュージアムショップ&レストラン「TREE HOUSE」。シャンデリアはガラス作家・イイノナホさんの作品。
・ベルナール・ビュフェ美術館
・井上靖文学館
・ビュフェこども美術館
・ミュージアムショップ&レストラン TREE HOUSE
クレマチスガーデン・エリア
「ヴァンジ彫刻庭園美術館」の野外に展示される、イタリアを代表する具象彫刻家ジュリアーノ・ヴァンジの作品。
・クレマチスガーデン
・ヴァンジ彫刻庭園美術館
・IZU PHOTO MUSEUM
・ミュージアムショップ NOHARA BOOKS
・その他、フラワーショップ、ブティック、複数のレストラン
「クレマチスガーデン」に設置された「屋根のベンチ」は、浜松出身のアーティスト・鈴木康広さんの作品。自由に腰かけたり、もぐりこんだりできる。
専門の庭師によって丁寧に手入れされた草花や、今にも動き出しそうな迫力のある美術作品を愛で、地元の食材をふんだんに使った料理に舌鼓をうち、ミュージアムショップで本や雑貨を買いものをするうち、たちまち一日過ぎてしまいます。
「ヴァンジ彫刻庭園美術館」では、ミュージアムウェディングをおこなうことができます。実際に、挙式の準備をしている場面に遭遇しました。美術作品に囲まれた館内は、神聖な教会のよう。
10月14日まで「ヴァンジ彫刻庭園美術館」にて開催され
る、「イケムラレイコ PIOON」展。東日本大震災後に信楽で制作された2体の「うさぎ観音」と、静かに向き合うことができます。
「ビュフェこども美術館」。ベルナール・ビュフェの作品をパズルにした遊具で遊ぶ子ども。微笑ましい光景です。
それから、小さな子どもも五感を刺激しながら遊ぶことができる「ビュフェこども美術館」があったり、敷地内のほとんどの部分がバリアフリーになっているので、ベビーカーや車いすでも安心。ひとりでも、子どもから祖父母世代まで家族と一緒でも、誰とでも楽しめるから、年間パスポートを求め何度でも通いたくなります。
「イケムラレイコ PIOON」の関連企画として、静岡県東部のカフェ・レストラン・雑貨店・ホテルや、クレマチスの丘にゆかりある作家たちが参加する、「PIOONプロジェクト」が、8月31日まで開催。クレマチスの丘や、三島や沼津の町の各所で、うさぎをテーマにした作品と出会えます。「クレマチスガーデン」内、「ガーデナーズハウス」に飾られているのは、西伊豆で制作する生島賢さんのガラスの白うさぎ。
「イケムラレイコ PIOON」に合わせて、「NOHARA BOOKS」で限定販売されている、うさぎのリング。シルバー、ゴールド、ピンク、ホワイト、4種の色が揃っています。
ミュージアムショップやフラワーショップ、さらにレストランは入場料なしで利用できるのですが、中でも私が大好きなのが、「NOHARA BOOKS」「TREE HOUSE」、ふたつのミュージアムショップ。
スモールガーデンを備えた「ガーデナーズハウス」。ハーブティーやフレッシュジュースが味わえます。外から見ると草花に囲まれ、まるで童話の世界に登場する、秘密の花園のよう。
美術・自然・食・旅・絵本などテーマごと厳選された本、静岡らしい富士山グッズ、贈りものにしたい雑貨、子どものための木の玩具やぬいぐるみ、セレクトから並べ方までが秀逸なのです。子どもの頃に何度も何度も繰り返し読んでもらった絵本『どうぞのいす』と30年ぶりに再会を果たしたのですが、その絵本が小さな木の椅子においてあったり。
週刊誌が積み上げられた大型書店や、人混みに気後れする東京のセレクトショップでは、見過ごしてしまったり気がつけない本や雑貨。その中から何度か、家族や友人、大切な人へ贈るプレゼントを選びました。
「TREE HOUSE」に並ぶ焼菓子!うさぎと星のモチーフがふんだん。
三島や沼津を中心とした、周辺の観光案内コーナーもある、クレマチスの丘のウェブサイト。
東京から日帰りできる手頃さもあるけれど、せっかくならば三島や沼津に1泊して、1日はクレマチスの丘で、もう1日は美しい水の町・三島や、漁港のある沼津で過ごすてみるのもおすすめです。
私ごとで恐縮ですが、クレマチスの丘も紹介する拙著、『静岡百景』(ミルブックス)や、『東海道新幹線各駅停車の旅』(ウェッジ)も、ぜひご参考に。