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年末に、かなりハードな餅つきを2日立て続けに行ったせいか、お餅でお腹もすっかり満たされ、おせちはもうつくらなくていいかなぁ......なんてぼんやり思っていましたが、31日夜になって、どうにも落ち着かない。かかせない行事というのは、たとえ年に1回でも体の隅ずみまで染みわたっているのでしょうか。年越しそばを「ざる」でさっと済ませ、そそくさと遅めのおせちの準備に取りかかりました。
島人参と島大根、柚子のなます。丹波篠山の友だちがつくった黒豆は、保温鍋でじっくりと味を煮含ませていきます。鶏のごぼう巻き。手綱こんにゃくとひょうたん型にくり抜いた人参は干し椎茸の出汁でさっと煮ます。伊達巻は今回は海老だけでつくってみました。するめいかと昆布と島人参の「いか人参」。松前漬けとは呼ばず、実家では「いか人参」と呼んでいました。
田芋と三枚肉でつくる、ドゥルワカシーは沖縄料理。いりことカシューナッツ、アーモンド、白胡麻でつくる田作り。鳥羽産牡蠣のオイル漬け。鶏出汁、人参、大根、凍み豆腐のお雑煮。10月に作っておいた、栗の渋皮煮、11月に煮込んだ金柑のコンポート。
時間はすっかり深夜。静かな年末の台所でおせち料理をつくる時間はやはり特別な時間。その時どきで場所は変わっても、気持ちは毎年同じ位置へすーっと配置されるような感じです。このニュートラルな感覚に戻りたかったんだなぁ、といまさらながら気がつき、ひとり「なーるほどー」と納得。
「毎年かならずつくる」と気張らずとも、自然とその場所に還るのですね。元旦は曇り。しっとりとしたやんばるの森が朝露をたたえています。
今年もどうか平和への道があかるく照らされますように。
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