「エシカル・ゴールド」とは、「エシカル・ジュエリー」をつくる素材のひとつ。そして、エシカル・ジュエリーとは、フェアトレードのもとで制作される、人や環境、社会に優しいジュエリーです。作成する工程で、経済的な公正性も考慮されていることが必要であり、それらが厳しい国際規格によって認められてはじめて、エシカル・ジュエリーとしての認定を得ることができます。大手ジュエラーもエシカル・ジュエリーについて真剣に取り組んでおり、この考え方は、いまや広く世界で支持を得るようになりました。
ゴールドの採掘が環境を壊す?ですが、ゴールドにおいては、採掘が環境破壊につながる、というイメージを持つ人はまだまだ少ないのではないでしょうか? 「FOCUS Online」によると、採掘の際に大量に使用される機械類や化学製品(水銀等)などにより、土壌やその土地の飲み水に悪い影響を与えるだけでなく、生態系をもこわす可能性があるとか。また、硬質な土地は爆薬して掘り返し、採掘後もそのまま放置されていることも少なくないそう。「FOCUS Online」には、ドイツのシーグブルグにある経済研究所 Südwindの発表が掲載されていました。
わたしたちに、できること1オンスのゴールド(31.3グラムで、およそ3つのゴールドリングを作るのに必要な量とされる)を採取するために、100トンの土壌をひっかきまわして探す必要があるといわれています。
(「FOCUS Online」より引用)
食品を購入するとき、多くのひとが産地や原料を確認するのではないでしょうか? しかしジュエリーとなると、あまりそのことを考えるクセがありませんでした。
装飾品のために、環境や社会に悪影響を与えてしまうのは悲しいことです。でも、エシカル・ゴールドなら、小さな一歩かもしれませんが、環境問題の解決に貢献できるかもしれません。今後購入の際は、そのゴールドが発掘から加工まできちんと管理されたものかを調べたり、「fairmined」などの認定をとっているかを確認したり、意識的に選んぶクセをつけたいものです。
Girl with gold via Shutterstock