確か立夏はゴールデンウィークあたりだったと思い「そうね〜夏かな、初夏っていうんだよ」と答えたのですが、学校から帰ってくると「なんでも知ってる友達のお父さんは、春だって言ってたって」と言うのです。
調べてみると、確かにアメリカでは、5月最終月曜の「メモリアルデイ(南北戦争戦没者を追悼する祝日)」あたりを境に、夏になるようでした。
といっても、アメリカは国土が広大で地域によって気候も全く違うし、国内でも時差があるくらいなので、暦の上での季節の変わり目という考え方はやはり無理があるのかもしれません。
ところで日本ではタケノコや山菜、キノコなど四季折々の味覚を楽しみますが、実はアメリカでも同じような食材で季節を味わい、楽しむ習慣があるのです。NYに移り住む以前は、アメリカの食というと大味な印象があったので、嬉しい驚きでした。
「Ramp(s)」という野菜は、アメリカ東海岸からカナダにかけて生える山菜で、ネギやニラ、ニンニクのような風味があります。
調べてみると北海道などに自生している行者にんにく(アイヌネギ)にかなり近いようです。先日、初めてNYの和食屋さんで酢味噌和えのランプスを頂いて、あまりの美味しさに感動しました。偶然にもその数日後、娘の学校の近所でやっていたファーマーズ・マーケットで見つけたので早速持ち帰り、白和えにしたところ、やはりとっても美味でした。アメリカでは、厚切りのベーコンと一緒に炒めてパスタにしたり、オムレツやグラタンに入れたりするようです。
そして「Fiddle Head」という山菜は、日本でいう「こごみ」です。
日本人の私的にはやはり天婦羅にして塩を少々が最高ですが、アメリカのレシピを調べてみると、エビと一緒にガーリッックで炒めてパスタと和えたり、フェタチーズとオリーブとマリネにしたり、それも凄く美味しそう。
その他にもグルメ系の食材店に行くと、「Blue Foot」や「Morel」というフランスの高級キノコなどが「SPRING FEVER」というコピーと共にうやうやしく並んでいたりして、春の味覚を満喫するニューヨーカーを楽しませているようでした。
娘の学校もあと1か月で終業式、そしてもう夏休みです。
あぁ早く日本で風鈴の音を聞きながら、ミョウガと大葉で素麺が食べたいな〜!と思う今日この頃です。