Tsingy de Bemaraha via shutterstock
地球と人類の歴史が凝縮された、壮大なる世界遺産。その数は、2014年で1007件に達しました。唯一無二の景色のすばらしさはもちろんのこと、現代人のスケールでははかり知れない謎が秘められているのも、世界遺産の魅力のひとつ。そんな世界遺産のミステリーにスポットを当てた本が登場しました。
時空を超えた神秘の旅へ6月11日に刊行された『ミステリアス世界遺産』は、まか不思議な逸話をもつ世界遺産ばかりを集めた写真集。竜のウロコのように連なる池が五色に変化して見える中国の黄龍や、2005年にエジプト初の自然遺産に登録された、クジラの化石が密集する砂漠の谷など、さまざまな世界遺産が128ページにわたって紹介されています。
ギリシアにあるメテオラは、地上400mの岩山の頂きに立つ修道院群。11世紀ごろに建てられはじめ、今でも6つの修道院が活動しています。「より神に近い場所へ」と、天空を目指して建設された修道院は、いったいどうやって建てたのかいまだに解明されていないのだそう。
こちらは、アイルランド島の北端にあるジャイアンツ・コーズウェイ(巨人の石道)。伝説の巨人が対岸のスコットランドに渡ろうと、石柱を海に並べて作ったと言い伝えられています。階段のようにつらなる六角形の玄武岩は、今から約5000万年~6000万年前、火山活動で流れ出した溶岩が形作ったもの。自然の造形とはとても思えない景色です。
絶景の「謎」をひもとく楽しみこれまでも世界遺産の写真はたくさん見てきましたが、ミステリーという視点で眺めると、また違った楽しさが。それぞれの世界遺産がもつ「謎」に魅了され、探検隊の気分でドキドキしながら読み進めることができます。
ベッドサイドにおいて眠る前にながめたら、不思議な夢が見られそう。贈り物にもぴったりの美しい写真集です。