立秋とは名ばかりの暑い日が続いていますが、皆さんお元気でお過ごしでしょうか?
私は先日、娘と2人で2年振りに京都に行ってきました。普段は京都市街へ直接向かうのですが、今年は娘に川遊びや虫取りなどを体験させたいと思い、豊かな自然とかやぶき屋根の古民家が残る美山という山村で数日過ごすことにしました。
美山へ行くのは今回初めて。京都の田舎で良いところはないかな、とインターネットで探していて偶然見つけた場所だったのです。京都の友人に「美山に行ってみようかと思うのだけどどうかな」と聞くと、とても良いところとの事。でも車がないと少し不便な場所にあるらしくて、私達が電車とバスで行くつもりだと言うと、ちゃんとバスの時刻表などを調べたほうが良いというのです。
早速調べてみると、平日は数時間に1本くらいしかバスが通っておらず、しかもバスも乗り換えないと辿り着けないことがわかりました。う〜ん、でもやっぱり行ってみたい。そこで私達は負けじと京都から電車とバスを何度か乗り継ぎ、約2時間ほどで無事到着したのでした。
古き良き日本の原風景が残る山村は、まるで日本昔話へ入り込んでしまったように想像以上に素朴で、静かで、美しいところでとても驚きました。
京都の友人に紹介していただいた古民家のお宿も風情があり本当に素敵で、娘いわく、トトロが出てきそう。敷地内には自然農法の菜園や水車があり、すぐ脇にはきれいな川が流れていて、どじょうやゴリ、めだか、おたまじゃくしなどが沢山。
村の子ども達は毎日その川で泳いで、お腹が減ると、おばあちゃんが水路で冷やしてくれた
もぎたてのトマトやキュウリを丸かじりするのです。娘も早速、村の子ども達と一緒に川で泳いだり、小魚を捕まえたりして夢中になっていました。
私が美山に特に惹かれたのは、水のきれいさと豊かさでした。
原生林から流れ出る由良川の水はとても清く、村には沢山の水路があり田んぼを潤しています。川遊びの後も、その水路で水着や足を洗ったり。子ども達はそこでも水遊びをしていました。
元気いっぱい遊んで真っ黒に日焼けした娘と私は夜ぐっすり眠り、朝早く、お腹を空かせて目を覚ましました。お宿のおばあちゃんが作ってくれた朝ごはんは、私が子どもの頃、大好きだった私の祖母が作ってくれたご飯のようで、まるで時間があの頃に逆戻りしたようで何だか少し泣きそうに......。
手作りのしょっぱくて大きな梅干しや、甘い厚焼き卵、川で子ども達が捕まえていたゴリという小さな魚の佃煮もあって、都会では食べることのできない貴重な朝ごはんです。
カチコチと鳴る古い時計の音を聞きながら、幸せな時間を過ごしました。