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記事 11件
  • 「GSP対ニック」延長戦 -- 小数点疑惑事件とは何か■北米通信『MMA UNLEASHED』

    2013-04-26 15:26  
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    3月16日にカナダのケベック州モントリオールで開催されたUFC158「ジョルジュ・サンピエール vs. ニック・ディアズ」で、GSPが実は計量超過していたところを、現地アスレティックコミッションがお目こぼししたのではないかという「小数点疑惑事件」(Decimal Gate)。最初はニックお得意の難癖にすぎないとも思われていたこの話題、その後UFCをも巻き込んで、思わぬ展開を見せている。そこで今回はここまでのコトの顛末を日付順にまとめてみた。
    3月15日 
    試合前日の公式計量。両選手とも合格。ニックは169パウンド、GSPは170パウンドと発表。
    3月25日 
    「小数点疑惑」発覚。UFCシニアバイスプレシデントのMike Mersch氏がニックに対して、公式計量の数時間前に次のように語ったビデオがニック陣営によって公開された。「万が一に備えて、キミとジョルジュにはあと1時間の余裕があるから。それに、コミッションは小数点以下は切り捨てる。だから、170.2パウンドでも、170.9パウンドでも、計量結果は170なんだ。ちょっと覚えておいてほしいのは、これってオフレコだからね。とにかく、171未満なら計量合格だ」
    ビデオの中でニック陣営は、そういうことをなぜ今日になって言い出すのか、GSPの減量が間に合っていないからではないのかと異論を唱えている。
    3月26日 
    ニック・ディアズがケベック州アスレティックコミッションに異議申し立てを公式に申請。薬物検査の不十分と、異例の計量方法に抗議し、GSPからタイトル剥奪を求めている。異議申し立ての文書より。
     
  • ベンヘンvsメレンデス、最高峰の“紙一重”■橋本宗洋

    2013-04-25 13:06  
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     先週、今週と、楽しみだけれどもストレスもたまる週末だ。21日は新宿FACEでKrush昼興行、夜は同会場で修斗。今度の日曜はDEEP大阪大会を取材に行く。それはそれで楽しみでありつつ、しかしUFCがリアルタイムで見られないのだ。
     しかも今回の2連戦、メインがベンソン・ヘンダーソンvsギルバート・メレンデス、ジョン・ジョーンズvsチェール・ソネンというメガマッチ。大一番中の大一番だ。実際の話、こないだの日曜も新宿に向かいながらツイッター見て「ああ、WOWOW見てえなぁ」とばかり思っていたのである。とはいえKrushも修斗も見逃せないんだから仕方ない。
     気持ちをためにためて、やっとのことで見たベンヘンvsメレンデスは、予想以上のおもしろさだった。戦前は不利が予想されていたメレンデスだが、いざ試合が始まってみると互角の展開だ。判定2-1でベンヘン勝利となったが、メレンデスの強さにもあらためて感服だ。
     難しい判定ではあった。1Rはベンヘンが左ストレートをヒットさせるも、メレンデスの蹴り足を取ってのテイクダウンや打撃が目立った。2Rもベンヘンが放つ蹴りの間合いを外してパンチを打っていったメレンデスが優勢。3Rは終盤に上を取り、パウンドとヒジを連射していったベンヘンのラウンドか。4Rはローを軸にした多彩な攻めでベンヘン。5Rは……メレンデスが前に出たものの、それをサークリングでかわしながらパンチを当てていったベンヘンのアウトボクシングもよかった。
     というわけで、僕の採点は48-47でベンヘン。しかし5R、メレンデスの前進を支持したい人もいるだろうし、紙一重の攻防だったのは間違いない。 
  • 【フリー公開】日本のMMAの今後■大沢ケンジ

    2013-04-23 12:59  
    この4月に入ってから6日にスウエーデン・ストックホルムで『UFC FUEL』、12日にラスベガスで『TUF17 FINAL』、20日にカリフォルニアのサンノゼで『UFC FOX07』が行なわれて、今週の27日にニュージャージーのニューアークで『UFC159』が開かれるので、4週連続で毎週テレビ番組のようにUFCが開催されていることになる訳だ。
    1興行に付き12試合から13試合ぐらい組まれていて、4月だけでも全部で49試合。しかもストックホルムで行なわれた『UFC FUEL』は多少カードが落ちているような気もするが、どの興行も見所のあるカードが何試合か組まれていて選手のレベルと数が半端ない。

    さらに4月は他の月に比べてたしかに興行数は多いが、通常でも月に2回UFCの興行が開かれるので、毎月22~28試合は組んでいることになる。かといって、選手が無理なスケジュールで試合をするわけでもなく、し
  • 性転換ファイターの是非に熱い議論!ファロン・フォックス問題のその後■MMA Unleashed

    2013-04-20 13:58  
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    前々回のこのコラムで紹介した性転換ファイター(男性→女性)のファロン・フォックスが、ナチュラルな女性ファイターと対戦することはフェアであるのか否かについての議論が、米MMAの選手やメディアの間で非常にホットな話題になっている。
    UFCスウェーデン大会で気分良く勝利したばかりのマット・ミトリオンは、ネット番組に出演して次のような持論を展開した。
    「あの人のことを彼女とは呼ばないぞ。彼は彼だ。彼の染色体は男だ。ジェンダーは変えたかもしれないが、セックスは変わらない。彼は男のままだ。彼は31年間も男だった。俺より少し若いだけだ。その後6年ほど、女性ホルモンを使っていたということだが、それで全部が変わるって言うのか?アホらしい。彼は嘘つきで、病気で、人格障害で、胸が悪くなる化け物だ。本気だぞ。彼が追放されて、今後二度と戦わないことを希望する。本当にゾッとする」 
    UFCではこの発言を受けて、ミトリオンに無期限の契約停止処分を課し、次のようなリリースを発表した。
    「UFCでは、ヘビー級所属選手マット・ミトリオンの『The MMA Hour』での、トランスジェンダーを嫌悪するコメントを強く遺憾に思っております。ミトリオンの侮辱的なコメントは許容しがたく、UFC行動規」にも違反しておりますので、詳しい調査を行なう間、UFCではミトリオンとの契約を一時的に停止します。UFCはLGBTコミュニティーを支援しており、450名の配下選手には敬意を持って他人に接することを求めております」
    ロレンゾ・フェルティータは、ミトリオンに対する契約の停止はそんなに長くは続かず、罰金などの処分も科せられることはないだろうとの見通しを口にしながらも、次のようにコメントした。
    「トランスジェンダーについてどう思おうが構わないが、ミトリオンのコメントは悪意が強すぎて、一度きちんと検討したほうがいいと思った。簡単な問題ではないし、多くの人が賛否を論じている。公平な議論は許されるべきだが、“胸が悪くなる”とかいうのは別問題だ。NFLでもほかのスポーツでも、同じように対処することだろうと思う」
     
  • 誰がために闘う——郷野聡寛、MMA復帰の物語■橋本宗洋

    2013-04-18 13:52  
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     郷野聡寛が、MMA復帰を果たすことになった。4月26日のDEEP・TDCホール大会。階級をライトからウェルターに戻し、奥野“轟天”泰舗と対戦する。
     彼がMMA引退を表明したのは昨年5月。ベラトールでライト級王者マイケル・チャンドラーに敗れた直後のことだ。会見場の記者、関係者から拍手を贈られ「魂が成仏できた」と語っていた郷野。その後、立ち技の試合を数戦して“余生”を送るはずだった。
     だが、そう簡単に結果は出ない。シュートボクシングに参戦すると、初戦こそ判定勝ちしたもののボーウィー・ソーウドムソン、鈴木悟に連続KO負け。ボーウィー戦では計量オーバーもあった。総合も含めて、郷野はライト級では満足な結果を残せていない。
    「11月のシュートボクシングで負けて、どうしたらいいかわからなくなってて。70kgだとさすがないコンディションが作れないから、記念受験的に72.5kgでボクシングの試合をやろうかな、と。総合に戻る気はさらさらなかった」
     そんな郷野に総合復帰を呼びかけたのが、GRABAKA時代からの盟友であり、16日の公開練習でもスパーリング・パートナーを務めた三崎和雄だった。 
  • ファイターの晩年……ダン・スバーンの場合■MMA Unleashed

    2013-04-15 12:36  
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    「24時間前までに連絡をもらえれば、空港にすっ飛んでいって、さっき知らされたばかりの街に行き、さっき知らされたばかりの相手と、ファイトマネーも聞かずに戦ったものさ」(文/高橋テツヤ Omasuki Fight 絵/ジャン斉藤)

    ダン・スバーン(当時36歳)のUFCデビューは1994年12月16日、オクラホマ州タルサで行なわれたUFC4のワンナイトトーナメントだった。黒のトランクスと黒のブーツというプロレスラーらしいコスチュームで出場したスバーンは、1回戦でアンソニー・マシアスをベリー・トゥ・ベリー・スープレックス3連発からのチョークで105秒殺、2回戦ではカンフーマスターと謳われたマーカス・ボセットを52秒で締め落とすと、決勝戦でホイス・グレイシーと対戦した。スバーンはじつに60パウンドという体格差を活かしてホイスをいきなりテイクダウンすると、そこから15分間にわたって塩漬けにした(当時はラウンド制ではなく、試合は時間無制限だった)。ところがその塩漬けの最中に、PPVの放送時間が3時間に達してしまい、放送が終了してしまう。そして、PPVを購入していた12万件の視聴者にとっては意外なことに、試合の決着は放送終了後の15分49秒、ホイスが下からの三角で逆転勝ちしたのであった。

    「あるマーシャルアーツの雑誌に、UFCが全面広告を出していて、NHBファイターを募集していた。そこで自分も申込書を書いて送ったんだ。ちょうどロサンゼルスでプロレスの仕事があって、ホーク・ウォリアーと戦ったときに、当時のUFCマッチメーカーだったアート・デイビーが試合を見に来てくれて、そのあと面接をしてくれたんだ。あのときのアートは開口一番、『うちはリアルファイトだと言うことはわかっているかね』と言っていたよ」
     
  • 青木、メインで圧勝。ONE FCが提示する価値観とロマン■橋本宗洋

    2013-04-11 09:01  
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    シンガーポールということでマーライオンを描いてみました(絵・ジャン斉藤)
     先週の金曜日はONE FCを見た。もちろん(というのもアレだが)ネットPPVだ。もう手続きも慣れたもんで、まったく問題なく視聴開始。今回もおもしろい試合が多かったと思う。
     いや、単におもしろい試合が多かったというだけじゃ説明不足だろう。ONE FCという大会じたいが、僕たちがこれまで見てきたものとは違っていて、その新しさ込みというか。そしてその新しさが、ただもの珍しいというだけでもなく、定着、確立してきたと言えばいいのか。 
  • 奇跡の史上最高齢ボクシング世界王者■大沢ケンジ

    2013-04-09 21:33  
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    ボクシングの話になるが、約一ヵ月前の3月10日にニューヨークで行なわれたIBF世界ライトヘビー級タイトルマッチで、バーナード・ホプキンスが王者のタポリス・クラウドに判定勝ちして、自身の持つ46歳4ヵ月での最高齢世界王者の記録を抜く、48歳2ヵ月での世界王者に返り咲いた。
    ちなみに、このホプキンスの前の記録保持者は、19年前に歴史に名を残す伝説のボクサー、ジョージ・フォアマンなのだ。ジョージ・フォアマンが45歳9ヵ月で世界王者になったときは、日本でも最高齢世界王者でニュースになっていたので、そんな事もあったなぁとこの記録を思い出される方もいると思う(MMAの世界ではUFCの王者の最高齢はランディ・クートウァの44歳2ヵ月だ)。
     この記録が本当に凄いのは、コンタクトスポーツで、さらに高い持久力も必要とされるボクシングで、ピラミッドの頂点にいるのが50手前のおっさんということだ。 
  • 米MMAに性転換ファイター登場■MMA Unleashed

    2013-04-05 12:14  
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    米スポーツイラストレイティッド誌が、ローカル団体で活躍している女子格闘家ファロン・フォックス (37) が、もともとは男性として生まれ育った「性転換ファイター」であるとのスクープを報じたのは3月上旬のことだった。MMAでトランスジェンダーであることを明らかにした選手はこれが初めてであり、この報道はその後、女子格闘家を中心に波紋を広め続けている。

    フォックスは、男性として19歳で結婚して家庭を持ち、家族を養うために海軍に入隊したり、トラックドライバーとして全米を駆け巡ったこともあったが、自分の性別に対する違和感がどんどん大きくなっていったため、2006年に単身タイにわたり性転換手術を受け、6週間後女性としてアメリカに帰国した。

    2008年からレスリングと柔術の練習を始め、紫帯を獲得。2010年にはムエタイを中心とした打撃の練習も開始し、2012年5月にはアイダホ州のネイティブアメリカン居住地でプロデビュー戦を行い、1RにTKO勝ち、フロリダ州で行われた今年3月のプロ2戦目でも39秒でTKO勝ちしている。ただしフォックスはこれまで、州のアスレティックコミッションにも、対戦相手にも、トランスジェンダー・ファイターであることを知らせていなかった。もっとも、フロリダ州のライセンス申請書類には、性転換手術などの履歴を記入する欄がなく、どんな添付書類をそろえればいいのかも明らかではなかったし、性転換をしたかどうかを聞かれたわけでもなかった。正直なところ、フォックスの念頭には、他の選手と扱いが違うのは不公平だという気持ち、そしてもちろん、せっかく練習を積んできた以上、なんとしても試合に出場したいという気持ちもあった。
     
  • 流転のファイター人生——ヤマケンが北海道で見る夢■橋本宗洋

    2013-04-04 12:23  
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     北海道でヤマケンに会ってきた。格闘家・プロレスラーの山本喧一だ。彼はいま、札幌でジムを経営している。
     16歳でUWFインターナショナルに入門し、その後キングダム、リングスへ。UFC-Jではトーナメント優勝を果たした。また世田谷にジム『POWER OF DREAM』もオープン。所英男が上京して最初に入門したジムだ。
     またイベント運営にも積極的で、リングではなく舞台を使用し、場外転落でも負けになる賞金トーナメント『タイタンファイト』、渋谷のクラブで自身が“賞金首”になって闘う『クラブファイト』を開催している。だがどちらも長くは続かず、ジムも閉鎖。PRIDEに出場したこともあったが、目立った戦績は残せなかった。それ以降、ヤマケンの名を表舞台で聞く機会は少なくなっていった。
     僕が久々に試合を見たのは2011年だ。グラバカ興行での菊田早苗戦。5年ぶりのMMAマッチだった。今年3月には金原弘光