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記事 16件
  • 「ホイラー・グレイシー vs. エディ・ブラボー」因縁史■MMA Unleashed

    2013-06-29 08:25  
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    「クロン・グレイシー vs. 青木真也」が行われた6月9日のメタモリス2大会で、メタモリス第3回大会(日程未定)のメインイベントが「ホイラー・グレイシー vs. エディ・ブラボー」の再戦であることが唐突に発表された。このイベントはグレイシー一族が設立したブラジリアン柔術(BJJ)の大会で、プロモーターはハレック・グレイシーである。イベントのコンセプトは、よりエキサイティングな形式のBJJを提供すること。試合時間は20分、第1回大会ではポイント制は取り入れず、一本決着しか認めないこととなっていたが、第2回大会からはジャッジが配置され判定が行われるようになっている。
    ホイラーとブラボーの最初の対戦は、2003年5月6日、ブラジル・サンパウロのジナーシオ・ド・イビラプエラで行われたADCC「第5回サブミッションレスリング世界選手権」のことであった。
    ブラボーはもともと高校ではレスリング部に所属、空手の練習もしていたが、1994年のUFC2で、ギをまとった小男、ホイス・グレイシーが大きな選手を切り捨てていく様子に感銘を受け、カーロス・グレイシーの弟子であるジャン・ジャック・マチャドの門下に入り、ギありの柔術の練習を始めた。マチャドには羊膜索症候群という先天性の病気があり、右手には親指と小指しかなく、グリップが効かないため、オーバーフック、アンダーフックに頼る戦い方を編み出していた。マチャドは、弟子のブラボーがやがてノーギに転向していくことについて寛容であった。オールドスクールなBJJの師範はしばしば、ギを着用して動きが制限された中で練習することこそが、技術を向上させると信じている。しかしブラボーは、BJJの選手の多くがMMAで負けてしまうのは、ギに頼りすぎた戦いをしているからで、ノーギになったとたんに武器がなくなってしまうと批判した。マチャドはノーギ転向後のブラボーに、黒帯を授けている。
    ちなみに、ブラボーがツイスターを開発したのは柔術の練習を始める前の高校のレスリング部時代のこと、プロレスのグラウンドコブラツイストをアマレスのピンフォール技術として使ってみたのが最初である。最初ブラボーはその技をギロチンと呼んでいたが、BJJのギロチンと混同しないよう、ツイスターという名前に変えたのだった。 
  • パンクラスとの対抗戦に圧勝した、シュートボクシングの“団体力”■橋本宗洋

    2013-06-28 08:38  
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     6月23日のシュートボクシング後楽園大会は、開催前から物議を醸すことになった。メイン企画として発表されたシュートボクシングとパンクラスの3vs3対抗戦、そのカードが疑問符をつけざるを得ないようなものだったのだ。
     シュートボクシング側はアンディ・サワー、宍戸大樹、鈴木博昭と主力3人の投入を早々に発表。乗り込む側のパンクラスは、大会10日前になってメンバーを発表した。岡澤弘太(vsサワー)、林源平(vs宍戸)、清水俊一(vs鈴木)である。
     岡澤と林は、まだ“若手”の部類に入る選手。サワー、宍戸と闘うのは、どうしてもミスマッチに見える。清水は実績のある選手だが、グラップラーでありZSTのイメージが強い。つまり、それぞれ魅力的な選手ではあっても、“対抗戦に乗り込むパンクラス軍”という雰囲気が薄いわけだ。 
  • 日本の柔道エリートをMMAファイターに育てたら■数字で見る日本vs世界

    2013-06-25 12:00  
    過去の戦績から日本人MMAファイターの強さを探る「数字で見る日本vs世界」。このコラムは調査した数字と当時の状況に対して私見を述べたもので何か正解を導き出すものではありません。しかしながらそこから格闘技界の移り変わりは見えてくると思います。いや、それもイメージかもしれませんが。。。。
    4回目の今日は、日本のMMAバブル絶頂期に一大勢力を築いていた「吉田道場」の戦績を調べてみました。以下はこれまでのコラムです。①「PRIDE131勝168敗4引き分け1無効試合」②カイル・ストゥージョンはなぜ呼ばれなくなったのか③高田道場82戦35勝43敗4分
    「高田道場の次は吉田道場? ぜんぜん日本vs世界じゃないじゃん!」と思われるかもしれませんが、じつはこの吉田道場の戦績こそが「ジャパニーズMMAのポテンシャル」を計るに持ってこいなんです。たぶん。日本スポーツ界において、運動神経と体格に恵まれた男子の多
  • 「俺は宇宙人に記憶を消されている」GSPの未知との遭遇■MMA Unleashed

    2013-06-23 20:14  
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    11月16日、UFC167でのジョニー・ヘンドリックス戦が決まったばかりのジョルジュ・サンピエールが、UFCのPPV放送の解説者で、スタンドアップ・コメディアンでもあるジョー・ローガンのポッドキャストに出演したときのこと。ローガンの一言をきっかけに、話は思わぬ奇妙な方向に展開していった。
    ローガン 宇宙人が怖いんだって……?
    GSP ……そうだよ。怖いさ。
    ローガン 宇宙人が来たときに備えて、自宅に秘密の出口があるんだって?
    GSP それはないよ!単なる噂だ。
    ローガン いや、キミのことだから、ちゃんとゲームプランがあるのかと思ってさ。
    GSP まあ僕は空手も知っているし、柔術もできるからね。宇宙人がやってきたら、三角締めでも決めてやるさ!それに、僕の家には日本刀もあるから、バラバラに切り刻んでやるぞ(鼻を膨らませて)。
    ローガン 家に日本刀があるのか……(引き気味に)
    GSP うん、コレクションしてるんだ。
    ローガン 宇宙人が怖いというのは単なる噂じゃなかったんだ……
    GSP ……アブダクション(誘拐・拉致)とか滅茶苦茶怖いよ・・・でもいまはそれ以上はしゃべれない。
    ローガン えっ、いまはしゃべれない?
    GSP そうさ。そのうち大々的に発表するよ。
    「いまは詳しいことは話せない」と会話を拒否していたGSPは、ローガンの話術にまんまとのせられ、その3分後には自らの「時間喪失」体験について明らかにし始めた。 
  • 日本MMAの空洞化〜なぜ日本人選手は海外で戦うか〜■大沢ケンジ

    2013-06-22 12:53  
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    現在の日本MMA界において確実に選手が海外に流れている状況は疑いようのない事実で、アメリカのUFCやベラトールという世界の2大メジャー団体にのみ選手が流れるというわけではなく、東南アジアを中心に開かれているONE FCやPXC、韓国のROAD FCなどに出場する選手も凄く増えてきた。
    MMA選手の国内空洞化現象が確実に起きている。いままでメジャー団体で戦ってきた日本人の選手や若手の有望な選手が特に顕著で、ますます日本でレベルの高いMMAの試合を見ることが難しくなってきた。

    いままでのようにUFC以外に日本のメジャー団体が存在していれば、ここまで選手が海外に流出することはなかったように思う。
    いろいろな選手から話を聞くと、UFC以外のところで戦う選手のファイトマネーは(一部の選手を除いて)、日本の団体のファイトマネーに比べて驚くほど高いわけではない。選手としては少しでもファイトマネーが高く
  • 6.15DEEPケージ後楽園、その発想と佐伯さんのこだわり■橋本宗洋

    2013-06-21 10:09  
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     6.15DEEPケージ後楽園大会は、佐伯繁代表念願のイベントだった。
     後楽園ホールを「世界一の格闘技会場」だと言う佐伯さん。このところはケージ大会も増やし、となれば“後楽園でケージ大会をやってみたい”となるのも自然な流れだったんだろう。史上初の試みでもあり、興行としてのフレッシュさもある。
     ただ、それは簡単なことじゃなかった。なにしろケージは設営に時間がかかる。しかも後楽園ホールはビルの5階。ディファ有明だったら建物に機材を積んだトラックを横付けできるが、後楽園だと部品をいちいちエレベーターで運ばなきゃいけない。
     だから昼夜の興行権を借りて、大会2回分の時間を設営→1大会→撤収に当てたわけである。そもそも割が合わない興行なのだ。設営スタッフも、リングなら8人程度で済むのに、ケージだと25人体制。
     なおかつ、昼夜興行そのものが難しい。平日じゃお客さんが来ないし、日曜日は昼にプロレスが入ることが多い。土曜日がベストなのだが、土曜日の後楽園では、隔週で『笑点』の収録がある。後楽園ケージは“笑点の収録がない土曜日が取れたら”という条件付きだったのだ。意外な壁があるもんだ。そういう条件を乗り越えてまで、佐伯さんは“格闘技の聖地”でケージファイトをやってみたかったのだ。 
  • 1996年第6回G1クライマックス決勝 長州力vs蝶野正洋■二階堂綾乃

    2013-06-17 10:52  
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    6月9日、BEST OF THE SUPER Jr.が閉幕しました。毎年ジュニアの季節が終わるとG1を意識し始めます。というわけで今年ももうそろそろG1へのモチベーションを上げるべく、過去の決勝映像を観ていきたいと思います。
    本日の試合:1996年第6回G1クライマックス決勝 長州力vs蝶野正洋

    最初の衝撃は雪崩式ブレーンバスターからSTFの体勢で足だけ極められている時、普通にマットをバンバンバンと叩きどう見てもタップしている長州選手。しかし止めないレフェリー。その後も足を極められるたび長州選手はどう見てもタップするがお客さんもレフェリーも華麗にスルー。もう誰もこの件にはつっこまないのかと思っていたところ、セコンドのドラゴン藤波が「長州しっかりしろ!」と、本気のビンタ。そんなことよりも気になってしまうのがドラゴンの足元の雪駄。Tシャツ、黒いショートパンツに雪駄。最先端の先を行ったスタイル
  • 勝率8割! グレッグ・ジャクソンのセコンド学■MMA Unleashed

    2013-06-16 10:52  
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    ジョン・ジョーンズがヴィトー・ベウフォートに腕を極められたときのことだ。腕が折れた音がして、感覚がなくなっていった。ジョーンズは軽いパニックを起こしていた。ラウンドが終わったジョーンズがコーナーに戻ると、ジャクソンがバケツを手に近づいてきた――(本文中より)モハメド・アリの名セコンド、アンジェロ・ダンディは、アリのボクシンググローブに小さな傷跡がついていると大騒ぎし、新しいグローブをウロウロして探し回って、アリに休憩時間を与えた。ときには、アリのシューズの紐をワザとのろのろと結び直すことで、アリに一息つかせる時間を確保した。
    優れたセコンドとは、そんな風にアドリブで戦略を立てる。優れたセコンドとは、対戦相手に肉体的な苦痛を与えることに長けた策略家であると同時に、1分のインターバルの間に自軍選手のストレスを素早く癒やす心理学者でもある。自軍選手の気持ちを高揚させつつ、自分たちの感情は抑制しておくという、感情のコントロールの達人でもある。そして、トップレベルのMMAにおいては、優れたセコンドはしばしば、勝敗を分ける。
    ニューメキシコ州アルバカーキーのジャクソンズMMAほど、たくさんの勝ち星を生み出してきたセコンドはいない。グレッグ・ジャクソンとマイク・ウィンケルジョンのチームは、もう20年もセコンドをやり続け、もはや戦績を数えることすらやめてしまった。しかしSherdogデータによれば、ジャクソンがセコンドについた試合の勝率は80%を越えている。
    入場してきた選手は、ケージ入り口の手前でシャツと靴を脱いで、セコンドに手渡す。もちろん選手は、脱ぎ去ったシャツ以上に大きなものをセコンドに預けていることを知っている。ジャクソンは、対戦相手の試合前の様子に目を転じる。緊張しているのか、冷静すぎないか、入れ込みすぎてはいないか。わずかな身体の動きから、対戦相手の心理状態を読み取り、自軍選手にアドバイスを送る。「いきなり振り回してくるかもしれないぞ」「様子を見てくるんじゃないか。先にプレッシャーをかけろ」。「いつでも正解が出せるわけでないんだけど、必ず何らかのアドバイスをするようにはしているよ」とジャクソンは語る。
     
  • 「最狂のパンダ」アントニオ猪木の政界再進出■ジャン斉藤の「Mahjong Martial Arts」

    2013-06-13 13:04  
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    我らがアントニオ猪木が日本維新の会より夏の参院選比例選に出馬することが発表されました。猪木さんといえば、90年代にスポーツ平和党の党首として「国会に卍固め」「消費税に延髄蹴り」をキャッチコピーに掲げて政界入り。その後、金銭スキャンダルに巻き込まれ「手書き1000円札で借りた金を返す事件」「アントニオ猪木・夜のPKO」などで世間から冷笑を浴び、その後のプロレス界においてもズンドコ騒動連発。そのため今回の発表には、日本維新の会に投票はしないが活動だけは見守ろうという好事家たちから熱視線が送られております。猪木さんのズンドコ研究家の私も当選をとくだん願っておりませんが、それなりに応援させていただきます。猪木ボンバイエ、猪木頑張れ。いったいどんなズンドコをやってくれるのかいまから楽しみです。が……。
    今回のアントン劇場はどうも薄味っぽいです。猪木さんが石原慎太郎と出席した記者会見や、渋谷ハチ公前で街頭演説をする姿を見るかぎり、かつてのギラギラしたアントニオ猪木ではありませんでした。歳をとった、といえばそれまでですが、ハチ公前の街頭演説と言えば、女子高生に向かって「小川、死ねーーーー!!」「小川ね、あいつは銭ゲバなんですよ!」と怒鳴り散らす猪木さんであり「暴走族は撃ち殺せーーーーッ!!」の佐山皇帝なのに。
    今回の猪木さんは「頼まれた」というか「周囲が担いだ」感だけが伝わってきます。そもそも猪木さんはK-1やPRIDEなどの格闘技イベントのスポークスマンとしても担がれてきたパンダ的位置にはいるのですが、あのときは複数のテレビ局や反社会勢力が絡んだりしてビッグマネーが動く世界。担がれた猪木さんの野望もひしひしと伝わってきました。
    プロレス格闘技ファン以外には伝わらないかもしれませんが、今回の担がれ方は2010年の大晦日っぽいんです。未払い地獄に陥っていたK-1がとりあえず話題性のある猪木さんに話を持っていった。猪木さんも頼まれたからやるけど、自分の札は絶対に張らない。それはバブル絶頂期のK-1やPRIDEのときとは違って担がれることで大きなものは生まれないことを肌で知っているからでしょう。老いても金と名誉に執着すると言いますけど、猪木さんが「参院選出馬」程度で前のめりになるとは到底思えません。
     
  • 青木真也に勝利したクロン・グレイシーの“想像喚起力”■橋本宗洋

    2013-06-12 19:20  
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     信じられないような、納得するしかないような、しかし何より“おもしろい試合”だった。
     現地時間9日、アメリカ・ロサンゼルスで開催された『Metamoris 2』。クロン・グレイシーとノーギ(グラップリング)マッチ20分1Rで対戦した青木は、ギロチンチョークで一本負けを喫した。
     青木が(KOではなく)絞め技でタップする。その光景は衝撃的だった。でも、“ショック”とか“ガッカリ”という感じとは違う。MMAではライト級(155ポンド)で闘い、フェザー級転向も視野に入れているらしい青木だが、今回は170ポンドの試合。体格面でのアドバンテージがクロンにはあった。グラップリングの試合も久しぶりのこと。寝技が得意な青木とはいえ、打撃を含めたMMAとは勝手が違う。
     だから一本負けという結果も、見ていて“受け入れられなくはない”という感じがしたのである。むしろ、ここであらゆる意味で“アウェー”の試合に