寒い冬、ひとりで過ごす家での時間には、どこかホッとできて、リラックスできるブジー(フランス語でキャンドルの意味)が恋しくなります。バスタイムのお供に、ブジーと本さえあればゆったりと長湯だって楽しめます。そこで、夢物語の中をフワフワ漂っているような気分になれる「Quintessense(カンテサンス)」のブジーをご紹介します。
パリのストーリーが込められた極上ブジー
パリ生まれのこのリュクスな極上ブジーは、ひとつ36ユーロ(約4,580円)からとちょっと高め。パリの心の奥底に眠っているおとぎ話や神話、旅行などを呼び起こすようなつくりになっています。たとえば、「AGADE」シリーズ(36ユーロ/140g)は、オリエンタルな香りで、今は忘れ去られたメソポタミア帝国の地を歩いているかのような、旅の気分を与えるようにつくられたもの。また、「POMONE」シリーズは、果物の木々がたちならぶ果樹園の神話を思い起こさせるような香りをしているのだとか。そのひとつの「FAVORITE」は、プルーン、エピス、イランイラン、シダ―、パチュリなどの香りが見事にミックスされています。
病気の子供たちへのチャリティになるカレンダーブジー
(画像左:1月・中:3月・右:5月)
こちらの「CALENDRIER OLFACTIF 2013」は、まさにブジー・カレンダーとして、12ヶ月分の香りがつまった贅沢コフレ。12人のイラストレーターやデザイナーによる毎月異なるデザインのブジーです。たとえば雪が降る1月には、ベルガモット、ローズマリー、セージ、ラベンダーなどの香りがつまったものを。ひとつ55ユーロ(約5,158円)とぐんと高価になりますが、そのうち2ユーロが「l'Association M;c;nat Chirurgie Cardiaque」という機関へと寄付される仕組みになっています。これは、世界のめぐまれない場所で生まれた、先天性心疾患の子供たちのために、フランスで受け入れて手術できるようにするというチャリティ。
ちなみに、カンテサンスは、世界最大の香料メーカーであるジボダンの創設者の孫であり、香りのコーディネーターでもあるヴァレンティーヌさんがつくったブジー専門店。パリ7区のブティックも、呼び鈴を押すと扉を開けてくれる仕組みになっており、高級感が漂っています。
リッチな気分になりたい夜にブジーを灯して、時間を忘れてリラックスしています。
[Quintessense(カンテサンス)]
photo by Thinkstock/Getty Images
text by下野真緒(Mao FRANKIEWICZ SHIMONO)
南仏在住ジャーナリスト/エディター。東京都出身。慶応義塾大学法学部政治学科卒。女性ファッション誌編集部を経てフリーランスエディターに。パリ・南仏へ留学後、フランス南西部に移住。パリ発webmagazine・chocolatmagにて連載コラム「南仏新婚journal」、ELLE maman blog「南仏ママンのpetit palette」、GLAMサイトで「南フランスのいい予感。」ほか「シティリビング」にて海外通信コラムなど執筆中。フランス人のライフスタイルほか、社会問題、時事ネタにも関心深い。