屋久島と聞いてどんなイメージを持たれるでしょうか。旅の目的地にメジャーな場所をあまり選択しない傾向があるのですが「長距離 線路を歩く」を検索するとどうしても「屋久島」が出て来るのです。「いやいや、屋久島とかメジャー観光スポットに行きたいわけじゃないんだよー。しかも屋久島は線路よりも縄文杉でしょ? 」と思いながら、他にも散策できる廃線跡を全国探したのですが、Google先生はどうしても長距離を歩くには屋久島をおすすめするのです。そんなにおすすめするのなら、わかったよ、行こうじゃないですか! と、鹿児島行きの飛行機を予約したのでした。
暴風雨の中、奇跡的に屋久島空港に到着! 小さな飛行機から降りて走るように出口へ
出発当日、なんと屋久島は台風が直撃。とりあえず鹿児島空港まで来たものの、屋久島行きの船は全便欠航。飛行機も次々に欠航。しかし、いつも旅運が強く、目的地へたどり着けなかったことはほとんどないため、予約していた最終の便だけは飛ぶだろうと根拠のない自信があり、もうすぐ屋久島に上陸しそうな台風の進路図を見ながら空港スタッフの動きを見守っていました。そして本当に奇跡的に最終の便だけ飛ぶことになりなんとか暴風の中、屋久島に到着。
白谷雲水峡は見るもの全てが緑! いたるところに苔が生えていてとても幻想的な風景がどこまでも広がります。
道や森を歩いてると、よくヤクシカや猿に遭遇します
屋久島は島の約90%が森林。屋久杉自生林など島の約21%が世界遺産に登録されています。そんな自然豊かな屋久島ですが「月に35日雨が降る」と言われる程、雨もたっぷり降ることで有名です。
イメージ通りのトロッコ道! 緑がとても綺麗。朝方まだ薄暗い時間から歩き始めます。
もちろん手すりなどないような、こんな橋も渡ります。
小さなポイント設備がかわいい! 右側は行き止まりなので方向転換用?
実はあまり登山の経験がなく、屋久島の縄文杉までの道のりが中級レベルの登山であるということを知ったのは登り始めてから。しかし私の目的は縄文杉ではなく、一生分線路を歩くこと! 大雨の中、安房森林軌道の線路を歩きます。トロッコ道は一見歩きやすそうに見えますが、実際には枕木と歩幅が合わず少し苦労しましたが、縄文杉までは往復約10時間。その間約5時間近く美しい屋久杉の森を見ながら線路を歩くことができました!
屋久島周辺で獲れた魚たちのお寿司は新鮮で絶品!
神の島とも呼ばれる屋久島はトレッキングだけでなく、海で泳いだり、ウミガメに会えたり、温泉もあったり、ご飯も美味しかったりと、以外と知られていない楽しみ方がたくさん。雨が多く降る島で有名ですが、次回は台風ではない時にゆっくりのんびり過ごしに訪れたい! 自然を愛する登山客や旅人やガイドさんが日本中から集まる屋久島は目に見えない神秘的な空気に包まれているかのように、森も山も海も人も一体感を感じる不思議な島でした。