でも、ときには、すべてのインターバルをいちいちカウントする余裕も、余力もないことも。そこで登場したのがLISSという有酸素運動です。
LISSとは?
image via shutterstockLISSは「強度が低く、負荷を一定に保つ(low-intensity, steady-state)」有酸素運動のことで、ランニングやスイミングなど反復運動を一定のペースで行うワークアウトのこと。したがって、HIITのように短時間で最大限の力を発揮する運動ではなく、ある一定の時間はずっと負荷の低い運動を継続して行うことになります。
LISSの有酸素運動では、心拍数を最大のおよそ60%あたりという低いレベルから、ややきついレベルの間でキープするので、45分から1時間ほどペースを保つことが可能で、それによって脂肪を燃焼して持久力を鍛えることができるのです。
ワークアウト仲間と会話をしながら運動を続けることで、適切な強度でワークアウトを行えているかどうかを正確に測定することもできます。その場合は、やや息が切れているけれども、友人と話ができるという状態であるべきです。
LISSのメリットは?
image via shutterstockLISSは、カロリーと脂肪を燃焼するだけでなく、持久力をアップし、心臓血管の健康を全般的に向上させます。また、代謝を活発にするため、筋肉を鍛えて維持するのにもよいのです。
また、LISSの有酸素運動は、HIITよりもケガのリスクが低くなります。その理由は衝撃が低いため、関節に優しいから。
そしてこの種のワークアウトは軽い負荷で運動するので、ビギナーをはじめ、エクササイズに復帰したいと考えている人、これからHIITワークアウトを始めようとしている人にとってもよい選択肢なのです。
さらに、週の中で、LISSの有酸素運動とHIITのワークアウトを交互に行うと、高強度の運動を行なったあとの筋肉が回復する時間を設けることができます。
またLISSには、ほかの健康メリットもたくさんあります。『Neurology』誌に掲載された2018年の研究では、中年期に心血管系の機能が高いことと女性の晩年の認知症リスクの低減には関連性があることがわかりました。
そして『Journal of the American Heart Association』誌に掲載された2012年の研究では、有酸素運動が心血管系疾患のリスクを明らかに減らすと報告されています。これは、もともとリスクが低いとされている人にも当てはまるとのこと。
LISSの取り入れ方は?
image via shutterstockLISSの有酸素運動は非常に万能なので、つまり基本的にはどんな種類のワークアウトにも適用できます。ウォーキングやランニングのほかにルーチンにLISSを取り入れるには、たとえば次のような方法があります。
スイミングに行く(あるいはクロスカントリースキーをする):
季節のスポーツは軽い有酸素運動として最適。楽しみながらできるので、時間もあっというまにすぎるはず!
公園まで自転車で行って帰ってくる:
トータルで11〜14kmほど走るようにするか、45分から1時間ほど自転車に乗るようにしましょう。心拍数の上昇を維持するために適度なスピードでペダルをこぐこと。
ハイキングに行ってみる:
丘を登るルートを選べば、ボーナスポイントをゲットできます。自然の中で時間を過ごすことと、身体を動かすことが組み合わさると、気分もだいぶ上向きになるというメリットも。
LISSの有酸素運動とHIITは、どのくらいの頻度で行うべき?
image via shutterstock週に2〜3回ほどLISSの有酸素運動を行い、LISSを行わない日にはHIITトレーニングや筋肉トレーニングなどのエクササイズを交互に行うとよいでしょう。
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Larysa DiDio/Why LISS Cardio Is the Best Workout to Do if You're Not a Fan of HIIT
訳/Maya A. Kishida