寝室の照明についてやるべきことは明確です。照明はすべて消しましょう。たとえ豆電球程度の明るさであっても、睡眠に悪影響を与えることが明らかになっています。
奈良県立医科大学の研究で、3ルクス以上(中央値は約9ルクス=豆電球程度)の明るさで眠っていた人は、ほぼ真っ暗な状態(3ルクス未満)で眠っていた人と比べて、肥満の割合が1.9倍多かったと報告されています。光刺激で睡眠が浅くなり、食欲ホルモンが増えてしまったためと推察されています。
中性脂肪やコレステロール値が上昇する「脂質異常症」や「動脈硬化」になりやすいことも判明しているので、照明はできるだけ暗くしてください。エアコンや加湿器の運転ランプが気になるときは、テープを貼って隠しましょう。
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三橋美穂(みはし・みほ)
快眠セラピスト・睡眠環境プランナー。寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に独立。これまでに1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、とくに枕はその人の頭を触っただけで、どんな枕が合うかわかるほど精通している。日本語版を監訳した『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』(カール=ヨハン・エリーン、飛鳥新社)はシリーズ累計100万部を突破。NHK「あさイチ」など、テレビ番組の出演多数。