寝不足になると抵抗力が落ち、感情の制御が難しくなったり、体の組織の修復や回復も遅れたりする、と話すのはノートルダム大学准教授で睡眠研究心理学者のジェシカ・ペイン博士です。ストレスで目が冴えてしまうこともありますが、不眠症になると翌日のストレスを制御する能力を損ない、“睡眠ストレスが雪だるま式に増える”ことに。
ストレスはコルチゾールやノルエピネフリンなどの神経伝達物質とホルモンのレベルを増やし、過度に警戒心が高い状態に陥って、強敵(あるいは会社にいる嫌な人)に対して用心深くなってしまうのです。「ストレスがかかればかかるほど、睡眠の質が下がり、よけいにストレスが悪化してしまう」とペイン博士は言います。
目覚めている時間をめちゃくちゃにしてしまう力が睡眠にあるなら、日々の問題の原因は当然ながら夜にあるということになります。
1日をフィットネスのクラスにたとえて考えるとわかりやすいと話すのは、『The Sleep Solution』の著者でシャーロッツビル神経・睡眠医学所長のW・クリストファー・ウィンター医学博士です。意思決定をする脳は、フィットネスクラスを指導するよきインストラクターのようなもの。次に何をするのか、何回バーピーをやるのかをあなたに知らせてくれるのです。こうした指導がないと、体は未知のことに備えようと守りの姿勢になって抑制すると博士は説明しています。
要するに、夜の健康的な睡眠は、体の「体内時計(概日リズム)」をつくるための日中の健康的な活動に大きく左右されるのです。「規則正しく睡眠と休息をとるという相互作用によって、24時間の概日リズムに応じて脳に信号が送られるようになる」とウィンター医師は言います。
またメイヨークリニック・ヘルスシステムの神経学者ドン・デクスター医学博士によれば、正しい信号を発する活動と、害となる活動があるとのこと。ではさっそく、今晩から始められる、よく眠るための24時間ガイドを見ていきましょう。
1. 朝は、スヌーズ機能を押すのをやめる
image via shutterstockウィンター医師は、睡眠に関する最大の間違いは朝に起こると言います。
よく眠れない夜を過ごしたあとは、もう少しだけ寝かせてほしい、今日は会社を休もうかなと思ってしまいがち。でも、毎日きっちり決まった時間に1日をスタートさせることが、睡眠・覚醒の脳内時計をセットするのに役に立ちます。
例外として、あまりにも早い時間に目が覚めてしまった場合は、二度寝しようとしてはダメ。そのまま起きてしまうほうが得策です。ペンメディシンの研究によると、そのほうが慢性的な不眠症になる可能性が減るそうです。
2. 朝食を食べること。あまりお腹がすいてなくても食べましょう
image via shutterstock夕食のためにカロリーを取っておくと、夜に食べすぎてしまい、前菜、ディナー、デザート、飲み物を体が順番に消化しようとして眠りが断続的になりかねません。
朝は卵やヨーグルト、肉や牛乳などのタンパク質をいくらか摂るようにしましょう。「一般的に、タンパク質は体を覚醒状態にする神経伝達物質ドーパミンの生成を促進する傾向にあります」(ウィンター医師)
3. 早めに屋外に出る
image via shutterstock朝の日光を浴びると、太陽がメラトニンを抑制して体内時計を調整するのをサポートしてくれます。
犬の散歩をする、バス停まで歩くなど、なるべくならエクササイズと組み合わせましょう。
くもりの日でも10〜30分ほど屋外を散歩すれば、明かりを全部つけた室内にいるよりもたくさんの光を浴びることができます。
心拍数が上がる運動ができればなおよし。それによって気分が前向きになり、体がすっかり覚醒したことを体内時計に知らせるセロトニンの分泌が増えるからです(ウィンター医師)。
4. 10分間の休憩時間をとる
image via shutterstock体温は概日リズムに同調してお昼時になると自然に下がるので、そのせいで眠くなります。
毎日決まった時間、お昼休みに短い仮眠をとると元気が回復します。ただし熟睡する必要はありません。
「休憩というのは、昼寝の失敗ではないのです」とウィンター医師。夜に応用できるようなリラックス方法の練習を目標にしてみましょう。
心をぼんやりさせて、10分ほどうとうとしてみて。それからリフレッシュした気分で、やっていた作業に戻りましょう。
5. コーヒーを一気飲みしない
image via shutterstock体は眠気を誘う物質アデノシンを生成している、と説明するのはヒューストンにあるテキサス州立大学健康・内科マクガヴァン・メディカルスクールの睡眠専門家リーバ・マシュー医学博士です。
カフェインは刺激剤としてアデノシンをブロックするため、夜になるにつれ脳が自然に眠くなるのを妨げてしまいます。
午後に飲むのはハーブティーや水がよいでしょう。また日中に水を飲んでおくと夜間にたくさん水分を取らずにすむため、夜中にトイレに行かなくてよくなります。
6. 運動は暗くなる前に
image via shutterstockエクササイズをすると体温が上がり、眠気と戦うエピネフリンやアドレナリンのレベルが上昇します。
午後遅くや夜早い時間に運動すると、体温やホルモンが落ち着くまでに時間がかかります。「体温が下がることが、眠気を誘う一種の信号として機能する」とマシュー医師。
7. 短いメディテーションを行いましょう
image via shutterstock夜ぐっすり眠るには、日中の不安や心配ごとを減らすようにしましょう。体の感覚を意識して、つま先から頭まで順番に(あるいはその逆の順番でも可)ゆっくりと動かしていくという ボディスキャンテクニックを活用して、5〜10分間のメディテーションを行ってみましょう。自分のやりかたでストレスを解消してもいいし、アプリやYouTubeを利用するのもいい考えです。
これらのすべてを一度にやろうとしないこと。生活習慣を大きく変えることはかなりの負担になります。一度に2〜3の行動だけ変えるようにしてみてください。「睡眠習慣が乱れている人はたくさんいます」とマシュー医師。つまり、悩んでいるのはあなただけではありません。一晩で睡眠を改善しようとあせる必要はないのです。
8. 天井の明かりを消す
image via shutterstock明るいブルーライトにさらされると、メラトニンのレベルが最大50%まで減ってしまうことがある、と話すのは『The Circadian Code』の著者でソーク研究所教授サッチダーナンダ・パンダ理学博士です。
大体午後6時以降は、暖かい色味かオレンジ系の光の電球を使ったテーブルランプやフロアランプをつけましょう。電子機器も夜間モードにセットして、画面の色は暖色にすべきです。
9. 寝る前の儀式をつくる
image via shutterstock就寝前にはあらゆる刺激が問題となります。 血圧や心拍数がわずかに増え、発汗、瞳孔散大などが起きてしまうからです。
そこで少なくとも20分かけて体を落ち着かせることをしてみましょう。軽いストレッチやメディテーション、あるいは入浴などをためしてみるといいでしょう。体と脳に眠ってもいいよと伝えるための、1日の終わりの“目印”になるものを考えて、とペイン博士。
10. 少なくとも寝る2時間前には食べるのをやめる
image via shutterstock夕食を大事にすること。体の消化および排泄機能にも休息とダウンタイムが必要です。
夜食を食べてしまうのを防ぐには、パンダ博士は“キッチンがしまっている”時間を体が知る必要があると話します。
11. 悩んでいることを書き出す
image via shutterstockペイン博士いわく、日中のできごとから解放されないと、脳は夜の間ずっとストレスフルな状況を処理しつづけてしまうのだそうです。
問題を紙に書き出して封筒に入れてしまっておき、解決策は翌朝考えることにして気持ちをうまく切り替えてみてください。
睡眠のことで悩んでいて、ベッドに横たわっていること自体がストレスになっている場合は、眠れなくてもそうして体を休めていることが重要だと自分に言い聞かせましょう。
または起き上がって、15分ほど静かにできることをしてもよいですね。「ベッドをまるでバス停のように思っている人がいます」とウィンター医師。睡眠という名のバスに乗り遅れることにこだわってしまうのです。眠れないときは無理しないで。明日やり直せばよいのです。
12. ベッドルームを最適にする方法
室温:15.5℃〜19℃に設定 音:寝室は少なくとも図書館と同じくらい静かであるべき 寝具:ほとんどの人は中くらいの硬さのマットレスを好みます。また寝具は汗をかかずに心地よく眠れるものを選びましょう 暗さ:顔の正面にかざした手が見えないくらい暗くしましょう。そこまで暗くできなければ、アイマスクをつけるとよいでしょう 時計の場所:時計の文字盤を反対側に向けましょう。時間を見てしまうと不安になり、ストレスホルモンが増加します(マシュー医師)よりよい睡眠をとる為に
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Lora Shinn/16 Best Tips for How to Sleep Well All Night and Wake Up Refreshed /Maya A. Kishida(翻訳)
こんなの無茶苦茶。
自分だけだろこんなの。
こんなん特に真新しいことはない、今まで当たり前に言われてきたことやん。
真新しいことはないって、あんた全部出来てるわけ?