パパイヤが鈴なりなのと、米の麺がたくさんあるのとが合い重なって、わが家はさながらタイ料理フェアだ。
ソムタムは、パパイヤを「シリシリ器」という千切り器で細く切ってから、水にさらす。
ぎゅっと水気をしぼってから、すり鉢に島ニンニクを皮ごと数かけ、目の前の川でとった手長海老を塩漬けにしたものと、青唐辛子をレモン汁で漬けたものを放り込み、すりこぎでトントン叩き、ここにパパイヤを加え、魚醤とアガベシロップとシークワーサー果汁で和える。
仕上げにピーナッツやヘンプナッツをプラスすると香ばしくておいしい。ソムタムはいろいろな作り方があるので、自分の家にある調味料やハーブで作って、そのときのソムタムをたのしむ。パパイヤがなければ、切り干し大根や人参などで作ってもそれはまた、おいしい。
パッタイは米の麺をぬるま湯で戻しておけば、すぐに作れる。味の決めてはしめじの酒蒸し煮。たくさんのしめじをほぐして、酒をふりかけてふたをして弱火で8分ほど煮る。それからもやしのひげねを取って、海老の殻で出汁をとって......あげたらいろいろと仕込みはあるなぁ。
まず、フライパンににんにくと油をいれて火にかける。にんにくが香ってきたら、海老を入れ、しめじ、米の麺、海老出汁をそそぎ、ふたをして3分ほど中火にかける。ふたをとって、きび砂糖、魚醤をまわしかけ、それからもやし、四角豆、空心菜、ニラなどを入れてざっと炒めて出来上がり。
揚げ玉葱や砕いたピーナッツがあるとなおおいしい。シークワーサーやチリペッパーを添えて召し上がれ。
具はなんでもお試しあれ。ただ、もやしだけはマスト。あまり火を通さずに、シャキシャキとした食感で。
つくっている最中、タイの風景を想い出しては、ひとり「くー」っとなっている。食べものだけでもつかのまのタイ旅行。
(根本きこ)