パキスタンと聞いて身近に感じる人は、正直少ないと思います。いまや世界第6位の人口を誇る農業の国パキスタンは、今の日本が欲しくても簡単には手に入れられない魅力を持った国なのです。
風の谷のナウシカのモデルとされる国まずは、天然の有機土壌。パキスタンは昔から農薬を使わずに農作物を育てているため、意識しなくてもオーガニックの野菜や果物が育てられるのです。そのためか、パキスタンは「長寿の国」としても知られるようになりました。
なかでも自然豊かな山と渓谷に恵まれ観光客が多いフンザ地区は、あの「風の谷のナウシカ」のモデルとも言われています。
もうひとつの魅力は若者人口。全人口の72%が35歳の若者が占めるという大きな将来性を秘めた国なのです。にも関わらず、この国には義務教育制度がありません。小さい頃から学校で学ぶか働くかは、各家庭の方針に委ねられます。
パキスタンの子どもたちにできること日本では義務教育制度が確立され、私たちはその恩恵を受けて育ちました。そして長い時間をかけて、農薬のメリットとデメリットを知りました。そこで、これから発展するパキスタンの若者が学ぶ機会や、豊かな有機土壌を守っていくために、日本の女性たちがいま、パキスタンで活動を始めています。
パキスタンの平和、教育発展のために活動している4U WORLD代表、喜多村潤さんはこう語っています。
パキスタンは広大な土地と自然に恵まれ、若い人材も非常に多いです。人びとの性格は日本人とよく似ていて、穏やかで人懐っこく、非常に空気を読んで気遣いしますので、技術や計画性、調和の文化がある日本とは、お互いの欠けているところを補い、長けている所を強めていく関係を作り上げていくことが可能です。
また、パキスタンは義務教育ではありませんが、その分、教育を良くしたいという現地の人びとがいますので、彼らと組んで学校を作ることや、独自の教育プログラムを生み出すこともできます。いくらでもクリエイティブに、才能と努力のある人材を作り上げることができます。
パキスタンでは、現地の人たちと上手くコラボレーションできれば、小さな資金で多くのことを試すことができます。パキスタンと日本は、両方が良い方向に進める関係を築けると信じています
喜多村さんはじめ、パキスタンで活躍する日本女性たちの話を、2014年7月13日(日)、パキスタン大使館で開催される「パキスタン・ジャパン・ビジネスセミナー」で聴くことができます(主催Girls Bee、入場無料)。
パキスタンで活動する女性たちの体験が、寄付だけでなく実際に動きたいと思う気持ちを後押ししてくれそうです。
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