ムール貝までビオ仕様!
6区にあるラスパイユにはビオマルシェがありますが、オープンするのは日曜日だけ。その点、12区のアリーグル市場は、月曜以外は毎日開催されているので、時間のない観光客でも立ち寄りやすいスポットです。新鮮な野菜やフルーツは見ているだけでもカラフルで楽しいもの。ホテルにキッチンがなくても、さくらんぼなどはつまめるので、おやつや朝食用に購入して帰ります。
もちろんビオのお店も出店していて、買い求める人も多くいました。そんなアリーグル市場にある鮮魚店で、ビオのムール貝を発見! ムール貝にまで、ビオが存在することを知り、驚きました。
街を歩けば、ビオカフェもたくさん。 今回、訪れたのは、9区のMartyrs通りにある「Marlette」。
ビオのパンやスイーツが購入できるカフェで、フォンダンショコラ、フィナンシェ、パンケーキなどケーキミックスも売っていて最近、北マレにオープンした注目の食のコンセプトストア「La Maison Plisson」でも発見しました。
「Marlette」で朝食をいただきましたが、最初、運ばれてきた時、グラノーラが小さい! と思ってしまったのですが、味がしっかりしているので、少量で大満足。お店にいる間に何人ものパリジャン&パリジェンヌが、ラテを買って出勤する、まるでNYの様な景色が見れたのは新鮮でした。
北マレエリアの散策の際には、すべての食べものに小麦粉、乳製品を使わない「Café Pinson」 でひと休み。マドレーヌはいくつでも食べることができるくらいおいしかったです。ベイビーフレンドリーのカフェとしても人気になっています。
ビオスーパーも至るところにできていました。なかでも「Bio c' Bon」は、ポンピドューセンターの隣や、モンマルトル散策の拠点となるピガールなど、観光客でも訪れやすい場所にあるのでおすすめです。老舗のビオショップに比べて価格設定が安く、クッキーやグミなどのお菓子の量り売りコーナーでは、スペルト小麦やそば粉のクッキーが一つから気軽に購入できます。小腹が空いた時に立ち寄って、カフェでつまんだりするのにはぴったりでした。パッケージは控えめですが、おいしいのでお土産にもいくつか袋に分けて持って帰ってきました。醤油やワサビドレッシングといった和風の調味料などは、ほぼ一つの棚独占するほどありました。
日本の調味料が必要不可欠な人達が増えている証拠ですね。
ビオが自然と傍にある暮らしへ今や大手のスーパーでも、プライベートビオラインを出しているので、お土産もビオで統一できます。ですが価格の設定もバラバラですし、多くのビオにあふれているので、実際はどのように使い分けているのか、パリに住む何人かの友人に聞いてみました。
「普段よく使う調味料はビオにしている」
「玄米、スペルト小麦、全粒粉パスタはビオ」
「同じビオでも必ず産地をみている」
「そこまで気にしていないが、たまたま家から一番近いスーパーがビオなので、自然とビオになる」
「ビオかビオではないかではなくて、
野菜は地域のマルシェでイル=ド=フランス地域圏(パリを中心とした地域圏)のものを購入するようにしている」
など。
ある友だちは、子どもがボンボン(キャンディー)食べたいといったら、昔からあるカラフルなものをあげていましたし、ほかの街でも同じですが、あまりストイックには突き詰めていない印象を受けました。
「たまたま一番近いスーパーがビオ」という話を受けて、スローガン的なものではなく、購入する人が増えれば、それだけスーパーの数も増えていく。こういった自然の流れができていき、アート、ファッション業界の人々がよく通うとかではなく、誰でも気軽に立ち寄れる感じがとてもよかったです。
カフェなどお店自体も「うちは、ビオです!」と大々的にうたっていないので、偶然入ったら、ビオだったということもあると思います。
お店のオーナーも若い人たちが多い印象も受けました。姉妹だったり、友だちと一緒にはじめたりと、その仲の良さとこだわりが伝わってくるのでお店の雰囲気もいいのです。
パリに住んでいるとまた違った視点になると思いますが、観光客として見て感じたパリのビオの進化。次に行く時は、どんな風になっているのか楽しみです。