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語り処_2024.04.13
2024-04-13 21:30330pt1. ひとことオピニオン
野党は「お子様国会」を卒業しよう!
民党の裏金問題での処分に対する岸田首相の対応は不誠実であり、いい加減であり、批判されてしかるべきです。しかし一方で、今回の問題を政治的課題として見た時、野党第一党の立憲民主党が3月2日に政府予算案を衆院で通してしまった段階、事実上は決着がついていたのです。国会は立法機関であるだけでなく、権力闘争の場でもあります。そのことを野党議員は理解できていないのではないでしょうか。野党は自分たちが本格的なアリーナ型の議会制民主主義を機能させる一方のプレーヤーであり、次期政権を担う存在であるという自覚を持たなくてはいけません。
2.季節の話題
没落寸前の日本を救うには政権交代しかない 今年の4月1日で、岩手県沿岸を走る第三セクターの三陸鉄道が開業40周年を迎えました、しかし、三鉄に限らず、第三セクターや千葉県の久留里線に代表されるようにJRのローカル線は経営が大変で、どこも廃線の危機を迎えています。今の日本は、人がどんどん減り、鉄道もバスも廃線につぐ廃線となり、町は寂れる一方です。こうした地方の風景は、まさに日本の没落の象徴と言えます。これはもう、政治の根本を変えないと、どうにもならない問題だと思います
3.Q&A
「子ども・子育て支援金制度」について 今回の「支援金制度」については、大きく分けて2つの問題があると考えています。一つは、公的医療保険制度を利用して子育て支援のための原資を徴収することの是非です。そしてもう一つは、その支援金で実現する「加速化プラン」の内容です。 支援金制度と社会保険制度は相容れない別次元のものです。それにもかかわらず、あえて両者を混合して、単にお金のつじつま合わせをしているのが今回の「支援金制度」です。これは政策として論理的に破綻しており、政治の考え方として根本的に間違っています。 また、、今回の「加速化プラン」には、将来を見越した考え方やシステムが提示されていません。日本における少子化の最大の原因は未婚率の上昇にあります。しかし、今回の政策では、若い人たちがなぜ結婚できないのか、なぜ結婚を躊躇するのか、というところに踏み込んだものが全くありません。結婚をためらったり、出産を諦めるのは、低所得や不安定な雇用で経済的に余裕がない人たちが増えているからです。だから、本来なら労働政策へも踏み込まなければ、根本的な解決にならないはずです。 少子化の問題に限らず、このままでは本当に日本は存続の危機を迎えることになると思います。私は同時代を生きる政治家として、この危機に政権を担うことなく、為す術が無いことにもどかしい思いでいっぱいです。私がもし政権を取ったなら、マスコミや自民党からどんなに批判を受けても、財源問題など二の次にして、大胆な財政出動により日本の構造そのものを抜本的に変える政策を実現していきます。本気で国を思う気持ちがあるのなら、日本の将来を真剣に憂うのなら、それくらいの覚悟で政権運営をしていかなければなりません。そうしないと、日本は遠からず沈没してしまいます。日本はいま、本当に瀬戸際に来ています。その日本を救うには、新しい政権をつくるしか方法がありません。
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語り処_2021.12.11
2021-12-11 19:20330pt1. ひとことオピニオン
リーダーの明快な主張こそが、国民の気持ちを惹きつける
今般の衆院選で立憲民主党は大敗してしまいました。今回の敗因を考えるとき、何の政策が足りなかったのかとか、どの点が国民の心を動かさなかったのかというような細かなことを言うのは、木を見て森を見ないようなものだ。そんなことではなく、全体として立憲民主党という存在が、国民の心に刺さらなかったということだ。なぜなら、それは政権をとったときの明快な主張がなかったからだ。立憲民主党の一番の課題は、はっきりと明快な結論を国民に発信できないことだ。それは党内に対しても同じだ。大所帯になれば、何事に関しても賛否両論あるのは当たり前で、だからこそリーダーが責任を持って決断し、発信することが重要なのだ。
立憲民主党は新体制になったが泉新代表に必要なのは党内のあちこちに気を使うのではなく、自分が思うことをズバッと言い、かつ実行することだ。今回、泉新執行部は女性を半数入れ、全体的に若返りも図った人事なのだろうが、国民からすれば安心して政権を任せる、というような雰囲気にはなかなかならないような気がする。その証拠に立憲民主党が新体制となり執行部も新顔になったにも関わらず、直後のある世論調査では11月と比較して4ポイントも支持率が落ち、維新にも負けている。国民は泉新執行部が政権を担ったら、その体制で自分たちのために何ができるのか、本当にやれるのかと考える。それが、国民の目というものだ。「ジェンダー平等」もいいが、私は「人間はみな平等である」という根本の考えを徹底することが重要だと思う。そうした目線でリーダーは、自らの責任において最強と思う布陣を適材適所に配置してこそ、本当の意味での平等であり、また国民の支持を得ることになるのではないだろうか。
2.季節の話題
野党共闘の原点を確認し、三度目の政権交代へ
今回の選挙結果には忸怩たる思いがある。自分の選挙を顧みて、政権交代に向かって私が果たしてきた役目や言動が、国民の皆さんになかなか伝わらなかったと反省している。特に触れ合いの場が少なかったのが、こうした屈辱的な結果を招いた最大の要因であると思っている。今後は、機会あるたびに今まで以上に国民の皆さんにアピールできるような行動をしていきたい。今回の私の選挙の結果については、いましばらく国のために働けという天の啓示と受け止め、来年も三度目の政権交代を目指して頑張っていこうと思っている。
全体としての衆院選の総括としては、野党共闘の姿があやふやだったことがある。ひとつは連合の問題で、支持団体という立場以上に踏み込んできた結果、連合自身がいま一番困っているのではないか。このまま参院選に突入したら、民間労組と官公労が分かれて別々に戦うことになってしまう。
そしてもう一つは共産党だ。共産党は今回相当踏み込んできたと思う。しかし、私から見ればまだ一歩足りない。野党連合政権つくろうと思っているのなら、その大義のために更に踏み込んだ自己犠牲を払うことを厭わないという覚悟が必要だ。これはどの政党も同じで、みんな最後は自分が可愛くなってしまう。それでは野党の統一体はできない。また、共産党もここまで踏み出してしまったので、さぁどうしようとたぶん悩んでいると思う。そういうときにこそ、きちんと手を差し伸べ、手を携えて行こうと呼びかけるのが野党第一党の努めでで、立憲民主党にそれができないようでは、野党をまとめる立場にあるとはいえない。私が言っているのは、共産党と共闘するか、いや連合のいうとおりにするのかと、そんな些末な話ではない。そのためには、自分たちも多少の犠牲を払っても協力しなければいけないと各党が腹をくくることだ。それが本当の野党共闘の精神だと私はう。
3質問への回答
議会制民主主義、政党政治の危機と小選挙区制度
政党政治が危うい、議会制民主主義が機能しなくなっていると言われる最大の原因は、野党第一党の立憲民主党がしっかりしていないからだ。自公政権の腐敗や堕落がこれだけひどいのに、それにとって代わる野党がいないことが政権交代を阻んでいる。そしてそれが、国民の議会制民主主義に対する不信につながる恐れがあり、これが一番怖い。
一党独裁ではなく適宜政権交代を起こし議会制民主主義を機能させていけば、政治に緊張と政策の大転換をはかることでき、政治が主権者国民に報いていくことができる。ところが、戦後日本は自民党を中心とした政権が半世紀以上続いた。近代民主主義国家で一党がずっとその国の中心に居続けるというのはどう考えても異常で、これではとても日本は民主主義国家だとは言えない。
そういう観点から、私は政権交代を可能にするための制度として、ただひたすら小選挙区制度を実現しました。制度は人間が作るものだから、どんな制度でも欠陥はある。私は小選挙区制度がベストだと、そんな事を言っているのではない。しかし、政権交代が起こりやすくし、国民に主権者意識と民主主義を根づかせるためには、やはり小選挙区制度が必要で、事実2009年には画期的な結果が出た。
民主主義における選挙を考えたとき、よく「選挙目当て」「選挙しか眼中にない」というような言葉が使われ、代表制民主主義の基本を理解していないメディアの多くが、選挙を考えることがまるで悪い事のように書き立てる。そんなことだから、日本に民主主義が育たないのだ。主権者たる国民が、主権を実行する最大の機会は選挙だ。逆に言えば、政党や政治家は選挙を前にして国民の気持ちを汲み取るにはどうすれば良いかと考えるのは当たり前のことだ。野党は常に政権をとることを目指して戦うべきです。このようにして、ときに紅組が勝ち、今度は白組が勝つ。そうした政権交代が起きる緊張感こそが議会の質を高め、議会制民主主義を機能させ、結果として国民に利益をもたらす。そのためには、小選挙区制度という枠組みの中で、政党は政権を取ることを考え、個々の候補者は国民のために働くという高い志を持ち、そして国民は自らの手で政権を決めるために選挙に行く。こうしたシンプルな行動を当たり前に行えば、政党政治も議会制民主主義もきちんと機能していくはずだと私は思う。
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語り処_2020.09.27
2020-09-27 17:35330ptオピニオンは「枝野代表のリーダーシップに期待する」と題し、政権交代のカギとなるのが枝野代表のリーダーシップと、自民党とは違う大胆かつ明確に政策の打ち出しにあると指摘。同時に、ようやく政権交代を狙える政党ができた今、今後は一つずつ細部を充実させていき、政党として仕上げていくことも必要だとの認識を述べています。 季節の話題は国勢調査。国勢調査がスタートしたのは100年前、郷里の宰相原敬によるものですが、彼がフランス赴任中に見聞した国勢調査の経験があったからこそ実現できたといえ、翻って、デジタル化の時代でも自分の目で見て、耳で聞いて、その実態を理解することが重要性だと指摘しています。 そして Q & A はデジタル庁創設です。論点は3つ、①そもそも役所を作れば何かが実現できるという発想自体が安直で、このままでは官僚のポストを無駄につくり、役人天国をどんどん拡大するだけで終わってしまう可能性が高い。②合理性・利便性を最優先して、国民のセンシティブな情報を一元管理していくことが本当によいのか、必要なのか、よくよく考えてみるべきだ。そして③政府がどんな制度をつくっても穴があり、不正も起きる。そのリスクを低減させるためには、国民が自立心を持って、自分たちが作った政権の暴走は自分たちでいつでも止めるという覚悟を持つことが重要。つまり、尽きるところは民主主義がきちんと機能していなければだめで、そのために国民は選挙の重要性を改めて自覚する必要があると述べています。
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