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記事 1件
  • 語り処_2022.06.18

    2022-06-18 16:17  
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      1. ひとことオピニオン
    「日本の良さの復活」こそが真の争点
    今回は争点なき選挙戦と言われているように、与野党の対立軸がいまひとつはっきりしません。しかしながら、岸田首相の掲げる「新しい資本主義」の正体が、小泉・安倍政権で行われてきた新自由主義の延長線上にあることははっきりしました。このまま自民党中心の政治が続いていけば、国民はますます疲弊し、本当に日本は存続の危機を迎えることになると思います。今回の参議院選挙後に、野党は本気になってもう一度体制を立て直し、次の衆院総選挙で何としても政権を奪還しなければいけません。 さまざまなデータを見ると、日本はあらゆる部分で世界から遅れをとっています。私はこうした問題の根本にあるのは、日本的なものはすべて良くない、国際化の潮流から外れているということで、何でもかんでも破壊してきたことにあると思います。特に、構造改革・規制撤廃という名目で日本社会の土台を破壊してきた政治の責任は重いと思います。日本が失ったものの中で特に大きいのは、終身雇用制と中小企業の技術力です。この2つは日本の成長と底力の原動力でした。温故知新ではないですが、いま行うべきことは日本的な良さをもう一度確認し、それを今の時代に合わせて復活させ、社会の安定と安心を図っていくことです。その土台をつくった上で自由競争を取り入れ、みんなで力を合わせていけば、必ず活力に満ちた日本を取り戻すことができます。実は、そのビジョンと実行力の有無こそが、今度の参院選と次の総選挙の本当の争点なのだ、と私は考えています。

    2.季節の話題
    参院選後は瓶生ウニを肴に祝杯をあげたい!
    初夏の岩手名物のひとつに「瓶生ウニ」があります。これは採れたての生ウニを牛乳瓶に詰めただけのものですが、初夏から8月初旬にかけての三陸の風物詩です。私もその「瓶生ウニ」を時々お土産にいただきますが、ものすごく美味しいです。でも、ウニの一番美味しい食べ方は、獲ってきたばかりのものを海水でサッと洗って浜で食べるやり方です。私がまだ議員になりたての若い頃は、選挙になると選挙区内を駆けずり回りました。海岸線での選挙運動は、みんな浜に出て家にいないので、私も浜辺まで降りて行くのです。そうすると、「ちょっと食ってけ」と、獲れたてのウニをその場で殻から外して海水で軽く洗って出してくれるのです。それが本当に旨い、すごく美味しい。参院選がもうすぐ始まりますが、岩手県をはじめ、目標を同じくする同志が各地からたくさん出ています。全員が当選して、ぜひ瓶生ウニを肴に祝杯をあげたいですね。それを楽しみにして、選挙戦を頑張ろうと思います。

    3.Q&A
    ロシア−ウクライナ戦争後のアジア
    今回のロシア−ウクライナ戦争で感じるのは、日本では愛国心やナショナリズムというものが、どこか歪んで屈折して受け止められているのではないということです。そもそも、近代国民国家は市民がつくったものであり、日本という国は自民党のものでもなければ、政府のものでもなく、私たち国民のものです。そうであるならば、その日本が他国から攻められた時、「自衛でも戦争は嫌だから、侵略されるままにしておきましょう」「さっさと外国に逃げましょう」というのもおかしな話です。私は、自分たちがつくった国や地域を誇りに思い、愛し、守ろうとするのは自然なことで、国を守ったり戦争をするのは政治家と軍隊だけで私たちは無関係だ、と考えている人たちの気持ちがよくわかりません。いま日本人の我々に問われているのは、ロシアが北海道に居住するアイヌ民族は自分たちの祖先なのに迫害されていると言って攻めてきたら、北朝鮮が日本にいる同胞を救うと言って攻めてきたら、中国が尖閣は我々の領土だと言って攻めてきたら、さっさと明け渡してしまうのかということだと思います。一方、ロシア−ウクライナ戦争後のアジアですが、中国にロシアが擦り寄り、そこに原油や兵器の輸入でロシアと結びつきの強いインド、そして一帯一路で中国と関係の深いASEAN諸国や中東が加わって緩やかな経済圏を築いていくのではないでしょうか。この勢力は決して盤石なものではありませんが、なかなか手強いものになっていくと考えられます。アジアにおいては、途上国は経済発展が最優先ですから、何事も決めるのに時間がかかる民主主義より、多少乱暴でも決断が早い専制主義を選んでいく可能性が高いと思います。中国の一帯一路が成功するとは限りませんが、アジアを巡っては「環太平洋パートナーシップ(TPP)」や「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)」に加え、今回米国が提唱した「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」などさまざまな枠組みが入り乱れ、米中対立がより深刻化し、混沌としていくのではないでしょうか。

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