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プロレスと結婚した風間ルミさん■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
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プロレスと結婚した風間ルミさん■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」

2021-10-21 17:51
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プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回は風間ルミさんを偲びます


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武田有弘☓小佐野景浩 「これまでのノアと、これからのノア」



――
小佐野さんと親交の深かった風間ルミさんがお亡くなりになりました。

小佐野
 突然のことで本当にビックリしました。新型コロナに入ってから会う機会がなかったんですよね。2017年11月にキャプチャーの大会で北原(光騎)と風間のトークショーがあって、私がMCをやったんだけど。それが最後かもしれない。 最近は昔のように飲んだりしてなかったから。最後に飲んだのは、彼女は神楽坂で『絆』という飲食店をやってたでしょ。あの店を閉めるということで、その前に夫婦で行ったんですよ。そうしたら尾崎魔弓と元デイリースポーツの宮本さんもいて、4人で飲んだ記憶がある。

――宮本さんとはデイリーの名物記者だった方ですね。

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98〜00年頃、元アイドルの木原美智子(中央)がパーソナリティをしていたラジオ番組に一緒に出演した風間ルミさんと小佐野さん。


小佐野
 あと山本小鉄さんのお通夜のときに、ジャパン女子のみんなが風間ルミの店で明け方まで飲んだ。私はジャパン女子がどうして分裂したのか詳しくは知らないんだけど、LLPWとJWP に分かれたみんなが仲良く飲んでいたからね。

――
小佐野さんはジャパン女子自体は取材はされたことがないんですね。

小佐野
 表面的な取材しかしたことはない。結局女子プロって自分のフィールドじゃなかったから、どんな内紛があったのかはよく知らない。 ジャパン女子の関係で最初に知り合ったのは神取忍。彼女はフリーだなんだって面倒な時期があったでしょ。

――
神取さんが当時・全女の長与千種とやる・やらないでゴタゴタしていた時期ですね。

小佐野
 ある日、『ゴング』の編集部に行ったら神取が寝てて(笑)。「おはよう」って起きてきて、 そこから知り合いになったんだよね。

――
すごい出会いですね(笑)。

小佐野
 浪人中に『ゴング』編集部に遊びに来ていたみたいで。それから天龍(源一郎)さんや三沢(光晴)さんの飲んでるところに神取が来るようになって、ほかのLLPWのメンバーも集まるようになった。つまり最初は飲み友達。仕事はまったく関係ない。 神取はそんなに飲まないんだけど、風間がいてイーグル沢井がいて、大沢ゆかり(ジェンヌゆかり)がいて、 穂積詩子、半田美希、遠藤美月、レオ北村がいて……。大向美智子は当時まだ未成年だったかな。 そのうち私が編集長になったんだけど、「それはそれ、これはこれ」ということを約束して一緒に遊んでた。それでLLPWを1回見に行くかということで取材してね(笑)。

――
ホントに仕事抜きだったんですね(笑)。 

小佐野
 仕事で関わった……というのはちょっと違うかもしれないけど。穂積詩子が引退試合で結婚する維新力と組んで、藤原組長&神取忍とやったんですよ。

――
素晴らしいカードですね(笑)。

小佐野
 試合前に穂積から電話がかかってきて「何か連携技はないか」と。しかも夫婦になることが発表されたあとだから、夫婦っぽい技じゃないといけない。そのときに維新力との連携プレーを考えてあげたことはある(笑)。

――
仲人みたいな仕事!(笑)。LLPWの妖しげなカラーからすると、ピュアハートのJWPと割れて当然なのかっていう。

小佐野
 根っこは同じなのにJWPとは別世界でしょ。 LLPWは“夜の世界”だから。それはやっぱり風間と神取のカラーだったんだろうね。 LLPWは三禁(酒、煙草、男)がなかったし。

――
LLPWは三禁解禁の団体!

小佐野
 LLPWに参加した立野記代は全女出身だったでしょ。本当に全女に三禁がなかったか聞いたら「本当に三禁だったんです」と。スポンサー関係でお酒を飲まなきゃいけないときも必ずウーロン茶を飲んでいた。そういうふうに松永会長に言われていたらしくて。 全女には中学を卒業して入る子が多かったから、親御さんの手前「ちゃんとしてますよ」っていうところはあったんだろうね。

――三禁は親御さんの不安解消の面もあったということですね。

小佐野 ただ、昔の LLPWの道場は埼玉のどこかにあったんだけど、そのときから門限には厳しくて。必ず時間になると誰か先輩が寮に電話をして、ちゃんといるかどうか確認してたね。 

――取材してみたLLPWはどうでした?  

小佐野 団体としては泥臭いというか……。印象的だったのは対抗戦になると急に殺伐とするんだよね(笑)。全女とJWPの対抗戦ってうまく成立してたでしょ。でも、 全女とLLPWがやると本当に「ふざけんなよ!」の世界。

――
ああ、わかります。全女とJWPのような「Win-Win」感はLLPWにはなかったですよね。

小佐野
 全女からするとLLPWもJWPの格下で下に見てたんだけど……違いがあるとすれば、JWPの場合はフロント同士の交渉。でも、LLPWの場合、全女と交渉するのは選手兼社長の風間だから。 

――
フロントのワンクッションがLLPWの場合なかった。全女の言い分がストレートに選手に伝わったら殺伐としますよね(笑)。

小佐野
 そうそう。フロントがソフトな内容に変換して選手に伝えることがないから。そもそもLLPWは全女から「とりあえず会場に見に来てください」ってお願いされて行ってみたら、リングの北斗から挑発されて「騙された!」と。最初から不信感もあったりするわけですよ。ましてや北斗は嗅覚があるから JWP とやっても綺麗な対抗戦になってしまう。 自分には美味しくないということで、あえてLLPWとやったのかもしれないしね。

――駒沢での対抗戦は伝説ですよね……。LLPW勢が秒殺されまくって。

小佐野
 風間いわく「みんな泣きながらあっという間に控え室に帰ってくる。ウチはパンクラスなの?」と思ったって(笑)。しかも全女の選手たちは場外に椅子を置いて座ってヘラヘラ見ててね。

――
全女の恐ろしさがいかんなく発揮された興行ですねぇ。

小佐野
 言えるのはLLPWは基本的に男のプロレス。それは小鉄さんに教えてもらったから。

――
小鉄さんはジャパン女子のコーチだったんですよね。

小佐野
 初めてLLPWを見に行ったときに「LLPWは男のプロレスなんだ」と思ったことを覚えてる。全女は女子プロレスだから、そこの噛み合わせも面白かったのかもしれない。あと風間がすごいなと思ったのは、あの時代に女社長やったことだよね。当時の地方興行って反社の縄張りがどうのこうの絡んでくるでしょ。「ここで興行をやるのにウチに挨拶がない!」って、呼び出しをくらって……。

――うわ~!!
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凄く良い記事。風間さんの人柄が偲ばれる良い記事でした。ご冥福をおいのりします。

No.1 30ヶ月前
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